■回答
Microsoft では、認証基盤の障害や条件付きアクセス ポリシーの誤設定などにより、管理者がテナントへアクセスできなくなる事態に備えて、緊急アクセス アカウント(Break Glass アカウント)の準備を推奨しています。
Microsoft が案内している主な要件は以下のとおりです。
・オンプレミス環境からフェデレーションまたは同期されていない、クラウド専用(*.onmicrosoft.com ドメイン)のアカウントを最低 2 つ作成すること。
・条件付きアクセス ポリシーの対象から除外すること。
・パスキー(FIDO2)や証明書ベース認証など、フィッシング耐性のある認証方式を利用すること。
・資格情報を厳重に保護し、利用を許可された担当者のみがアクセスできるよう管理すること。
・グローバル管理者ロールの割り当てを永続的にアクティブにすること。
・緊急アクセス アカウントのサインインや利用時にアラートを発報できるよう監視を構成すること。
■パスキー(FIDO2)や証明書ベース認証を推奨する理由
パスキー(FIDO2)などのパスワードレス認証を利用することで、パスワード入力や SMS、Microsoft Authenticator による確認に依存しない認証手段を確保できます。
これにより、モバイル端末の紛失や通信障害、認証アプリの利用不可といった状況でも、緊急アクセス アカウントを利用できる可能性が高まります。
なお、これらの認証方式は MFA(多要素認証)要件を回避するものではありません。
ユーザーからは 1 回の操作でサインインが完了しているように見えますが、バックグラウンドでは FIDO2 や証明書ベース認証を MFA 要件を満たす認証として評価します。
そのため、必須の MFA 要件をクリアしたものとして追加の MFA 要求が発生しない動作となります。
■参考情報
Microsoft Learn: 緊急アクセス アカウントの管理

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