CAFに取り掛かる際にはじめに実施すること

はじめに

Cloud Adoption Framework(以下CAF)をご存じでしょうか。
CAFは組織がクラウド導入し成功をサポートするためのガイドです。
AWSやGoogle Cloudにも同様のガイドがありますが、この記事ではMicrosoftが提供するAzure向けのCAFを取り上げます。

CAFの公式ドキュメントはこちらからアクセス可能です。
このドキュメントは非常に量も多く良い情報がつまっていると思うのですが・・・いかんせん読みづらい。エンジニアからすると聞きなれない用語が頻出することと、体系だっていないため全体像の把握がしづらいと個人的には感じています。そのためこの記事ではなるべくかみ砕いて伝えるように心がけていきたいと思います。

この記事ではCAFの概要とCAFに着手する際にはじめに実施する必要があることについて記載します。

CAFとは

改めてCAFそのものについて概要を説明します。
公式情報によるとCAFとは次のように記載されています。

お客様の組織がクラウドで成功を収めるために必要なビジネスおよびテクノロジの戦略の作成と実装を支援することを目的とした、実証済みのガイダンスです。クラウドアーキテクト、 IT プロフェッショナル、ビジネス上の意思決定者が短期的および長期的な目標を無事達成するために必要なベストプラクティス、ドキュメント、ツールを提供します。

これまではシステム導入全般をベンダーに丸っとお願いしていた組織も多かったと思いますが、今後中長期的なビジネス目標を達成するためにはその方法はマッチしません。
クラウドを利用する場合には導入するだけではなく、導入後に以下に使いこなすかがポイントとなります。
よって組織の意思決定者が自らプランを立て、実践していく必要があるという考え方になってきています。”内製化”といった言葉もよく聞きます。
CAFはそのためのベストプラクティスを提供してくれるツールであると考えられます。

CAFのライフサイクル

CAFは次に示すライフサイクルで進めて行きます。

何かしらのシステム導入のためにAzureを採用することとした場合を例にすると、それぞれ次に示すことを実行していきます。

  • “戦略”、”計画” では導入の動機や理由・成果を定義し、実行可能な計画を作成します。
  • “準備、導入” ではクラウド環境の準備・構築を行います。
  • “ガバナンス”、”管理” では導入した環境に対して企業ポリシーと規範に従ってガバナンスを効かせ、適切に管理された運用を行います。

はじめに実施すること

先ほど示したライフサイクルに取り掛かる前に実施することが次の通りです。

①Azureのしくみ、初期概念の理解

意思決定者であってもクラウド利用者であっても、関係者全員Azureの基礎に対する理解が必要になります。
ザックリですが、少なくとも以下に関する理解が求められます。

  • Azureのしくみ
  • Azure の用語(リソース、サブスクリプション、Azure アカウント)
  • Azure サブスクリプションの目的(法的契約、支払い契約、スケールの境界、管理上の境界)
  • Azure サブスクリプションに関する考慮事項(支払い担当者、プラン)
  • Azure 管理ロール
  • サブスクリプションとリージョン

②ポートフォリオを確認

CAFにおいてポートフォリオとは次のように記載されています。

テクノロジの観点からは、ポートフォリオは、すべてのクラウド プラットフォームにわたるワークロード、資産、サポート リソースのコレクションです。 ビジネスの観点からは、ポートフォリオは、ビジネスの成果を促進するテクノロジ ポートフォリオをサポートおよび管理するプロジェクト、人、プロセス、投資のコレクションです。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/cloud-adoption-framework/reference/fundamental-concepts/hosting-hierarchy

ワークロードとはCAFでは次のように示されています。

定義されたプロセスを集合的にサポートするIT資産(サーバー、 VM 、アプリケーション、データ、またはアプライアンス)の集まり

つまり何かしらの業務プロセスを実現するために必要な資産の集まり(CAFではコレクションと表現されています)ということになります。

ポートフォリオはそのようなワークロードを一覧化したものになります。ポートフォリオの把握は例えば例えばAs is / To beといった今後の実施する作業のインプット情報となることが分かります。

ここに記載したことはポートフォリオに関する触りの部分のみです。詳細の把握のためにはこちらを確認する必要があります。

③チームを設立する

企業内にCCoEを構成します。クラウド導入成功のカギは組織に適切な人員が配置されたチームを設立することです。
※CCoE(Cloud Center of Excellence)とは企業内でクラウドを推進していくために仕組みを整え広めていく専門チーム

CAFでは最低でも“クラウド導入”と“クラウド ガバナンス”に説明責任を持つ2つのチームが必要で、さらにニーズにより組織構造は変えていく必要があります。
チームでは次の8つの必須機能を有している必要があります。

表の1~3はクラウドガバナンスチームに求められる機能で、4~8はクラウド導入チームに求められる機能です。
チームについての詳細はこちらの記事をご確認ください。ここで紹介した2チームでの構成は記事内ではベストプラクティスであると記載されています。

チームを構成したらRACI(実行責任、説明責任、助言、通知)を以下に沿って定義する必要があります。

  • 1 つの機能に対して “説明責任” を負う 1 つのチーム。
  • 結果に対して “責任” を負う任意のチーム。
  • 計画中に “助言” を求められる必要のあるチーム。
  • 作業が完了したときに “通知” を受ける必要のあるチーム。

クラウド導入チーム、クラウドガバナンスチームのRACIはこちらご確認ください。

おわりに

CAFに着手する前に実施する必要があることについてザックリと記載させていただきました。
その後に発生する作業についてはまた別途記事にまとめたいと思います。

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