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こんにちはDXソリューション統括部の村松です。
最近弊社においてWindows Virtual Desktopに関する問い合わせを多く頂きます。
その中でもマスターイメージに関する問い合わせとして「普段業務で利用している既存の物理PCのWindows10をWVDのマスターイメージとして使うことは可能ですか?」という問い合わせをよく頂きます。
結論的には仮想ディスク(VHD)に変換しBlobストレージにアップロードすることで可能です。
詳細な手順は割愛させていただきますが、既存の物理PCのWindows10をマスターイメージに変換するまでの流れは以下になります。
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- 物理PCのWindows10から仮想ディスク(VHDファイル)を作成(※1)
- 仮想ディスク(VHDファイル)をHyper-vで仮想マシンとして起動
- ログインしてAzure向けに最適化する設定を実施(※2)
- 仮想マシンを停止
- 仮想ディスク(VHDファイル)を容量固定形式に変換
- 仮想ディスク(VHDファイル)を大きさを最適化(※3)
- Blobストレージに仮想ディスク(VHDファイル)をアップロード(※4)
- 仮想ディスク(VHDファイル)をマネージドディスクに変換
- マネージドディスクからVM作成
- Administratorアカウントのパスワードを無期限に変更
- デフォルト以外の一般ユーザーアカウントの削除
- sysprep実施
- キャプチャ取得
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(※1)物理PCのディスクを仮想ディスク(VHDファイル)に変換するには”Disk2vhd”を用います。
<Disk2vhd v2.01>
https://docs.microsoft.com/en-us/sysinternals/downloads/disk2vhd
(※2)Azureで動作させるために必要な設定については以下を参照ください。
<Azure にアップロードする Windows VHD または VHDX を準備する>
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-machines/windows/prepare-for-upload-vhd-image?toc=%2fazure%2fvirtual-machines%2fwindows%2ftoc.json
(※2)エージェントのインストールも忘れずに行ってください。
<Azure 仮想マシン エージェントの概要>
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/virtual-machines/extensions/agent-windows
(※3)Resize-VHDコマンドで仮想ディスクのサイズを変更してください。
仮想ディスクをマネージドディスクにする際は仮想ディスクのサイズが”整数”である必要があるようです。(はまりました…)
<Failed to create image . The size must be a whole number (in MBs)>
https://social.msdn.microsoft.com/Forums/en-US/67df45b3-43cd-4b39-a33b-5b3aad245d44/failed-to-create-image-the-size-must-be-a-whole-number-in-mbs?forum=WAVirtualMachinesforWindows
(※4)BlobストレージへのアップロードにはStorage Explorerが便利です。
<Storage Explorer の概要>
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/vs-azure-tools-storage-manage-with-storage-explorer?tabs=windows
ただし、既存の物理PCの設定や構成情報によってはマスターイメージに変換できなかったり、組み込まれたアプリケーションの動作が不安定になる場合があるので事前にPoC等で検証することを推奨します。
以上 今回はここまでとなります。またの機会にお会いしましょう!