この記事は更新から24ヶ月以上経過しているため、最新の情報を別途確認することを推奨いたします。
直近で更新されたAzure情報の中で、より多くのお客様にメリットのある情報をピックアップしてお知らせします。
Azure SQL Databaseのマネージドインスタンスのプレビューがリリース
これまでPaaSのSQL データベースサービスとして、SQL Databasの中でSingle Database、Elastic poolの2種類が提供されてきましたが、新たにマネージドインスタンス(以下MI)がプレビューとして追加されました。MIの特徴をいかに記載します。
・VNETの中に所属して利用することが可能
既存の2種類では、エンドポイントを作成し、仮想ネットワーク内のリソースとの通信において通信元及び通信先を制限することでセキュリティを確保することはできましたが、経路としては完全なプライべートではありませんでした。MIでは、完全にVNETの中に入るため、プライベートな経路での通信を以て、追加の設定不要でセキュリティを確保することが可能です。
・インスタンス単位のサービスとなり、複数のDBを持つことが可能
既存の2種類はDB単位のサービスだったため、DBの数だけサービスを作成する必要がありましたが、MIでは単一のインスタンス上に複数のDBを作成することが可能です。性能に支障がなければDBをインスタンス上にまとめることでコスト的なメリットを出すことも可能となりそうです。
・コストはインスタンス単位
リソースと同様にコストは作成したインスタンス単位で発生します。一番低い性能でも8コアとなり、プレビュー価格とはいえ月額約9万円+ストレージ費用となり、決して安価とは言えません。
▲Azure SQL マネージ インスタンス作成の画面:承認が下りていないためプレビューの使用条件が未承認の状態となっている
【注意点】
・現時点では、プライベートプレビュー(承認制)となっているため、マイクロソフトに申請後、承認を受けてからでないと利用はできません。
・現在の料金はプレビューでの価格となっており、GAされた際には料金が変更されることご注意ください。
Azure Migrateの一般提供が開始
オンプレミスVM ware基盤環境のAzure移行を支援するAzure Migrateが一般提供されました。注意いただきたいのは、本機能はオンプレミスサーバの移行を実現するわけではなく、移行方法に関する情報や移行後のコスト試算を支援する機能であることです。簡単な手順は以下に記載しますが、それによって、「オンプレミスのVM環境上の仮想サーバがAzureに移行可能か」、「移行する場合の適切な仮想マシンサイズ」、「全体的なコスト」を分析することができます。
▲分析結果のダッシュボード:100台の仮想マシンの移行可能性、コストが表示されている。
【Azure Migrate 簡単な手順】
①AzureポータルからダウンロードしたAzure Migrate用VHDファイルをオンプレミスVM環境に展開し仮想サーバとして構築する
②展開した仮想サーバとAzureポータル間で通信を行う
③展開した仮想サーバにてオンプレミス環境の情報収集を行う
④Azureポータル上で収集した情報の分析結果を確認する
【注意点】
・本機能はHyper-v環境では対応しておりません。
ExpressRouteにおけるPublic PeeringのMicrosoft Peeringへの統合
ExpressRouteではPrivate Peering、Public Peering、Microsoft Peeringの3種類がございましたが、2018/4/1からPublic PeeringがMicrosoft Peeringに統一することとなりました。なお、これまでMicrosoft Peeringを利用する場合はPremium Add-onが必要となっておりましたが、統合後はPuremium Add-on不要でMicrosoft Peeringを利用することが可能です。
なお、今回の統合に伴い既存のExpressRouteへの構成については影響はありません。
本記事の詳細につきましては以下リンクをご参照ください。
・Azure SQL Database Managed Instance を使用してデータベースをフルマネージド サービスに移行
・確実なクラウド移行計画: Azure Migrate の一般提供を開始
・ExpressRoute の Public Peering と Microsoft Peering に関するアナウンス