Teamsへの自動投稿を気軽に活用してみよう

この記事は更新から24ヶ月以上経過しているため、最新の情報を別途確認することを推奨いたします。

はじめに

今回は、Power Automate を使ってTeams投稿の自動化を試したいと思います。

「決まった時間にTeamsへ自動投稿する」仕組みを「簡単な方法で」設定してみたいと思います。

 

補足

PowerAutomate (flow) とは・・
Power Platformと呼ばれるMicrosoft365やその他アプリとの連携が可能なプラットフォームの1つです。
(※Power Platform:Power Apps、Power Automate、Power BI、Power Virtual Agents といったクラウドサービスの総称です)

 

PowerAutomate (flow) を使うとアプリケーションを連携してタスクを自動化することができます。
テンプレートも用意されておりオブジェクトの組み立てが中心なので、比較的ローコーディングで作成が可能です。

連携や自動化と聞くとプログラム経験者でないと難しいイメージがありますが、簡単なものであれば数分で設定できるものもあります。
本記事をご参照いただき、エンジニアではないユーザー様でも是非気軽にご活用いただけたら幸いです。

 

前提条件

Teams、Power Automateが利用できる環境をご確認ください。

・Microsoft365ご契約でTeams利用可能な環境があること
・Power Automate、Microsoft Power Automate Free が利用可能な環境であること

 

※ このマークがあれば PowerAutomate が利用可能です。

 

作り始める前に:利用シーンを考える

まず、どういった時に利用するかを考えてみます。

 

私はシステム部門となりますが、私が所属しているチームでは、お客様の保守や運用サポート業務を行っており
業務の中で、サポート対応の時間管理を行っています。

毎月の作業がどれくらいかをExcelや課題管理ツールに記載しているのですが
月初に前月の作業時間記載をクリアして、新たに当月の時間管理を実施するように各顧客の管理メンバーに依頼するという対応があります。
この業務の中では、毎月月初に作業時間をクリアしてまた当月の管理を開始してください!と展開する作業が発生しています。

 

上記は業務の一例となりますが、
「複数メンバーに定期的に決まった依頼をすること」ってありませんか?

 

利用シーン

例えば・・
・毎月月初に勤怠を入力するように案内する
・出張申請の締め切り日を案内する
・社内研修(動画視聴等)や毎月の定例会の日程案内
・健康診断申し込み案内 など
「対応案内」や「リマインド」ですね。

 

そういった利用シーンにMicrosoft365サービスで「気軽に活用できるもの」を考えていきたいと思います。(プチRPA・・ですね)

 

自動化することの整理:事前に決めること

まずは身近なことで変えられるものがないか考えてみましょう。

現状とやりたいこと(自動化したいこと)

現在・・Teamsの決まったチーム、チャネルに月初に対応依頼を手動でコメントしている。
自動化・・Teamsの決まったチーム、チャネルに月初決まった時間に対応依頼を自動投稿する。
→まずは「手動でコメント投稿」を「自動投稿」に変えてみます。

 

決めること(設定例)

どこに(投稿場所):Teamsの決まったチーム -チャネル
いつ(トリガー):月初1日 AM9:00
誰が(投稿者):今回自動化設定するユーザー自身の投稿にする
内容(本文):固定文とリンク等の情報を作成

 

実際につくってみる

PowerAutomate (flow) 制御部分の生成を行ってみます。

以下は実際に作ってみたものをサンプルとしてご紹介します。

 

手順

※ 2021年10月地点の仕様となり、今後のアップデートに伴いメニュー表示名などインターフェースが変更される等の可能性がありますのでご注意ください。

 

  1. Power Automate 管理画面を表示します。(上の前提条件で記載したPowerAutomateのマークをクリックします)


  2. [マイフロー] – [+新しいフロー] – [スケジュール済みクラウドフロー] をクリックします。


  3. [フロー名] に作成するフロー名を入力します。 [このフローを実行する] の欄でフローを始めに動かす実行日を開始日として設定し、
    繰り返し間隔の欄にトリガーとして決めた「決まった時間」を設定します。今回は毎月1日にします。
    全て後続の編集画面で変更可能です。設定後 [作成] をクリックします。

  4. オブジェクトが1つ作成された画面が表示されます。開くと詳細が確認できます。
    この先頭のオブジェクトがトリガーとなり、「何をきっかけに動かすか」を設定します。今回は以下のように設定してみます。
    いつ(トリガー):月初1日 AM9:00


  5. 次にアクションを指定します。トリガーの下にある[+新しいステップ]をクリックします。
    アクション検索欄にTeamsと入力すると候補が表示されるので必要なアクションを選択します。
    今回は [チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する] を選択します。
    ※つい最近まで [メッセージを投稿する (V3) プレビュー] でしたが10月に入ってプレビューが消えたようです。


  6. 投稿先にチャネルを設定すると、どこのチャネルに投稿するかを指定するための設定項目が表示されます。
    以下のように設定します。
    投稿者:User
    投稿先:Channel
    チーム:投稿したいTeamsチーム名
    チャネル:投稿したいTeamsチームの中にあるチャネル
    メッセージ:本文
    件名:タイトル



  7. ここまでで一旦保存して動作確認してみます。
    [保存] を押して保存した後、右上にある[フローチェッカー]をクリックしてエラーや警告がないことを確認します。
    [テスト] をクリックし [手動] – [テスト] -[フローの実行] をクリックします。
    [フロー実行ページ] をクリックします。成功ステータス、処理時間などが確認できます。

    対象のTeamsチャネルを見るとコメントが投稿されていました。


 

設定のポイント

開始時刻の設定

タイムゾーンを設定する / しない で [開始時刻] の記載フォーマットに違いがあるのでご注意ください。

デフォルトでタイムゾーン指定しない記載パターンがセットされるのですが、タイムゾーン指定のほうがわかりやすいです。

例:朝9時に実行したい場合

タイムゾーン指定、かつ
2021-09-01T09:00:00.000
or
タイムゾーンは指定しない、かつ
2021-09-01T00:00:00.000Z (UTC)

 

投稿者の設定

上記サンプルでは投稿者をユーザー設定しているのですが、フローボットにすることも可能です。
その際には件名が設定できない仕様になっていました。

個人が投稿する見え方にしたくない、システム的な通知としたい場合に便利です。

 

メンションをつける

投稿にメンションを付ける場合は、以下のように設定します。

アクション [チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する] の前に [ユーザーの @mention トークンを取得する] というアクションを追加します。メンションを付けるユーザー分追加してメールアドレスをセットします。

[チャットまたはチャネルでメッセージを投稿する] のメッセージ欄にカーソルをあてると [@mention] という変数が選択できる吹き出しが表示されるので、メッセージにセットします。

 

 

※補足:「@一般」のようなメンションをセットする方法が見つけられませんでした。配布グループやM365グループの設定は不可のようです。チーム全員へのメンション方法は判明次第、情報を更新したいと思います。

 

営業日を指定する

今回トリガーとして「月初1日」と設定しましたが、これを例えば「月初第1営業日(平日)」という設定方法ができるかという点ですが、現状は選択できないようです。もし設定する場合、現状では多少の作りこみが必要です。

(今後のアップデートで改善される可能性もあるので期待したいと思います)

 

関連ブログ・FAQ

フロー作成にあたり参考になりそうなFAQを記載しますのであわせてご参照ください。

フローをコピーして使う方法

PowerAutomateフローチェッカーに赤いマークが表示される

flowで時刻を日本時間に変換したい

おわりに

Microsoft365ご契約でTeams利用をされている方、PowerAutomateという自動化のフロー設定機能を使って
できるだけノンコーディングで「気軽に活用できるもの」をご案内しました。

テンプレートも用意されているので、ちょっと使ってみようかなという活用のきっかけにしていただけたら幸いです。

 

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