Power BIによるAzure アクティビティログの可視化

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Power BIには様々なサービスによって提供される数多くのテンプレートアプリが存在し、それによってユーザーはビジネスに使用する様々なツールに接続して自動的に作成されるグラフィカルなレポートを閲覧することができます。

Power BIとAzureアクティビティログとの接続において、これまでのAzure監査ログコンテンツパックはテンプレートアプリとしてPower BIに統合され、より簡単にサービス状況の可視化を行えるようになりました。

この文章では、Power BI Serviceからテンプレートアプリを使用してAzureアクティビティログ(監査ログ,Azure Audit Logs)に接続してサービス状況の可視化を行い、その手順を解説します。

※Power BIテンプレートアプリのインストールにはPower BI Proのライセンスが必要です。

※今回用いるテンプレートアプリの名前は「Azure監査ログ」となっていますが、一般的な用語の用いられ方、またAzure アクティビティ ログの概要

Azure アクティビティ ログにより、Azure で発生したサブスクリプションレベルのイベントの分析が得られます。 たとえば、Azure Resource Manager の運用データから、サービスの正常性イベントまでの範囲のデータが含まれています。 管理者のカテゴリではサブスクリプションのコントロール プレーン イベントが報告されるため、アクティビティ ログは以前は “監査ログ” または “操作ログ” と呼ばれていました。

という文言を鑑みて、本文章では「アクティビティログ」に名称を統一します。

 

概要

アクティビティ ログを使用することでサブスクリプションのリソースに対するあらゆる操作(PUT,POST,DELETE)の詳細を確認することができます。確認できる詳細は主に次のような内容です。

  • サブスクリプション内のリソースで行われた操作
  • 操作を開始したユーザー
  • 操作が発生した時間
  • 操作の状態
  • 操作を調査するために役立つ可能性のあるその他のプロパティの値

このアクティビティログはAzureポータルのモニターから確認するか、Azure MonitorのLog Analyticsワークスペースに接続して監視に用いるほか、Power BIからテンプレートアプリを用いて接続することでより視覚的なレポートの閲覧・共有を簡単に行うことができます。

接続

Power BI Serviceにサインインし、メニューの「データの取得」をクリックし、サービスから「取得」をクリックします。

テンプレートアプリの一覧が表示されます。下にスクロールし、「Azure Audit Logs」を選択します。

サブスクリプションIDを入力し、oAuth2で認証を行います。

認証が完了するとPower BIのアプリ画面にアクティビティログのテンプレートアプリが追加されます。

 

視覚化

ダッシュボード

追加された「Azure Audit Logs」をクリックして、作成されたダッシュボードを確認します。

リソースやステータスごとの操作イベント、サービス正常性イベントや試行の失敗・警告などの情報について、自動的に視覚化したレポートが作成され、その概要がダッシュボード画面に表示されます。

各タイルをクリックするとそれぞれのレポート画面にジャンプします。また右上のAzureアイコンをクリックすると、サブスクリプションIDで接続したAzureホーム画面にジャンプします。

ダッシュボードの情報は毎日最新の情報に更新されますが、上メニューからすぐに更新を行うこともできます。

上メニューの共有ボタンから、メールアドレスを指定してダッシュボードを共有することができます。

      

レポート画面

ダッシュボードを構成するレポート画面を確認します。

Azure アクティビティログのテンプレートアプリは以下の6ページのレポートから構成されます。

  • リソースタイプごとのイベント
  • Callerごとのイベント
  • サーチイベント
  • アラート
  • 自動スケール
  • 正常性イベント

 

例として、下の画面はリソースタイプごとのイベントのレポート画面です。

イベントの総数と時間ごとの変化、リソースタイプおよびステータスごとのカウントが棒グラフによって視覚化されています。

グラフの要素(COMPUTEのプロットバーなど)をクリックすることでレポート全体を要素ごとにフィルタリングすることが可能です。

 

カスタム

アクティビティログテンプレートアプリのレポートはユーザーが編集することはできませんが、データセットから新しいレポートを作成して任意の視覚化を行うことが可能です。

ダッシュボードあるいはレポート画面の右上の「関連の表示」をクリックし、データセットの「レポートの作成」ボタンをクリックします。

レポート作成画面にジャンプします。

右のフィールドウィンドウにアクティビティログのデータ項目の一覧が表示され、それをもとに多様な視覚化の選択肢から任意のグラフを作成したり、動的に動作するフィルターを適用したりすることができます。

 

まとめ

今回はPower BIのテンプレートアプリを用いてAzureアクティビティログに接続し、その可視化について確認しました。ビジネスで使用するサービスへの接続の多様さはPower BIの大きな魅力の一つです。Power BIとAzureとの接続にはアクティビティログ以外にもコスト管理など多様な面での選択肢が存在します。テンプレートアプリも日々アップデートが進んでいるため、この機会にチーム全体でデータの可視化と共有を充実させてみてはいかがでしょうか。

 

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