Horizon Cloud on Azureでのコスト削減ポイント

はじめに

Horizon Cloud on Azureの運用視点からコスト削減のポイントについて記載します。
Horizon Cloud on Azure V1の環境を前提として記載します。
VDIは1ユーザーにつき1台割り当てる場合を想定しています。
VDIのマルチセッションやアプリケーション配信は対象外とします。

Horizon Cloud on Azureとは

Horizonとは、仮想デスクトップ環境を構築、運用することができるソフトウェアとなります。
Horizon Cloud on Azureは、Azure環境上に仮想デスクトップ環境(VDI)を構築、運用することができるソフトウェアです。
Horizon Cloud on Azureで使用されるリソース
Horizon Cloud on Azureで利用されるAzure上のコンポーネントは以下のとおりです。

Azure VirtualMachine

・Pod Manager
 セッションブローカー機能、AD認証の仲介する機能を持った管理サーバです。

・Unified Access Gateway(UAG)
 ユーザーがVDIへ接続するための安全なアクセスを提供するゲートウェイ機能を持ったサーバです。

・VDI(クライアントOS(windows10等))
 ユーザーが利用する仮想デスクトップの仮想マシンとなります。

Azure DB for PostgreSQL

Horizon Cloud on Azureで必要となる設定情報を格納するデータベースとなります。

Horizon Cloud on Azure 以外で利用されるAzureのリソースはVPNやネットワーク等ございますが、
環境ごとに構成が異なりますので、本内容からは除外します。

 

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Horizon Cloud on Azureにおけるコスト削減ポイント

・Pod Manager
・Unified Access Gateway(UAG)

Horizon Cloud on Azureの管理サーバとなっており、VMware社にてマネージドで管理されています。
管理サーバのため、24時間/365日稼働いたしますので、リザーブドインスタンスを適用することで、VMの稼働費を削減することが可能です。
システムの利用年数等を考慮し、1年または3年でリザーブドインスタンスを選択できます。
1年より3年の方がより割引率が高いため、コスト削減効果は大きくなります。


・VDI(クライアントOS(windows10等))

一番コスト変動が大きいコンポーネントとなります。ユーザーの利用実態により対応を考える必要があります。

検討観点
・VDIのディスク
 利用上 I/O性能が低くても問題がない場合は、SSDではなくHDDのディスクを採用することでコスト削減可能です。ディスクサイズやリージョンにもよりますが、SSDと比較して4割程コスト削減可能となります。


・マシンサイズ
 実際に利用されているVDIのリソース状況を確認し、現行よりもサイズダウン可能な場合は、サイズダウンすることによりコストを低減することが可能です。


・ユーザー利用時間
 VDIを24時間稼働し続ける要件がなければ、Horizonのスケジュール機能を利用して、利用時間と起動台数を指定することが可能です。
 ※24時間稼働し続ける要件の場合は、リザーブドインスタンスの適用をお勧めします。

 例として、8:30-18:00まで、100台常時起動という設定が可能です。
 上記例の場合、VDIが起動していない8:30より前にユーザーが接続した場合、接続したタイミングでVDIが起動します。
 また、18:00以降もセッションが残っているVDIは停止せず、セッションがないVDIが自動停止する動作となります。
 そのため、時間外においても、ユーザーが利用している間はユーザー業務を中断することなく利用でき、不要なVDIは停止することでコスト削減可能です。

・常時起動台数
 ユーザー利用時間でも記載しておりますが、常時起動台数を超える場合、またはスケジュール時間外でもユーザーがVDIへ接続する際に、VDIが自動的に起動します。
 常時起動しているVDIと比較した場合、ログインまでの時間が若干伸びるというデメリットはありますが、ログインまでの時間がかかることを許容できる場合は、常時起動しておくVDIの台数を減らせるため、コスト削減が可能です。

スケジュール機能でVDIの常時起動台数を最小にし、時間も定時を目安に設定することで、コスト削減効果は大きくなります。
スケジュール機能にはカレンダー機能はございませんが月曜日から日曜日のスケジュール設定が可能です。
祝日がある曜日のスケジュールを起動台数「0」や最低限の台数とすることでも不要なVDIの起動は抑止できますのでコスト削減が可能です。


まとめ

Horizon Cloudのコスト削減で効果が大きいコンポーネントは、構成上ボリュームが多いVDIとなります。
ユーザー様からの要望や要件を満たしつつ、如何にコストダウンできるかが鍵となりますので、参考になれば幸いです。

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