CSP契約における制約について

■はじめに

AzureをCSP契約で利用している場合、いくつかの制約が発生する可能性があります。

 

そもそもCSP契約とは、パートナー経由でAzureを購入する契約形態を指します。例えば、「Microsoft⇔パートナー①⇔パートナー②⇔Azure利用顧客」のように間に複数のパートナーが入っている場合は、CSP契約であると判断できます。ただし、少し複雑なのは、「Microsoft⇔パートナー⇔Azure利用顧客」のように間に1社のパートナーしか入っていない場合でも、CSP契約の場合もあれば、それ以外の契約(EA契約等)の場合もある点です。現在の契約形態が分からない場合は、契約しているパートナーに確認してください。

 

本記事では、CSP契約における主な制約について記載します。

 

 

 

■CSP契約における制約

① Azure Portal上でコストを閲覧できない場合がある

基本的には、Azure Portalで閲覧者権限以上のRBACロールが付与されていれば、Cost Managementでコストを確認できます。ただし、CSP契約の場合、パートナー側で「コスト可視性のポリシー」を有効化していないと、上記権限を持っていても、Azure利用顧客側でコストの確認ができません。

 

もし充分な権限を持っているにもかかわらずコストが見られない場合は、パートナーに「コスト可視性のポリシー」が無効化されていないか、無効化されている場合には有効化可能かを相談するとよいでしょう。

 

パートナー側で「コスト可視性のポリシー」を有効化する方法は以下の通りです。
有効化手順:
① Azure portalで「パートナーテナント」にサインイン → [Cost Management + Billing] を選択
② [課金スコープ] で関連する課金スコープを選択し、[顧客] を選択
③ 顧客一覧から、コストの表示を許可する顧客を選択 → [設定] → [ポリシー] → [はい] を選択
※詳細は以下のMicrosoftドキュメントをご参照ください。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/cost-management-billing/costs/get-started-partners#enable-the-policy-to-view-azure-usage-charges

 

なお、CSP契約では特別な料金設定が適用されることがあり、そのためにCost Management上のコストと請求コストが一致しないケースがあります。そのような事情から、あえてAzure利用顧客側でCost Managementのコストを見られないよう、「コスト可視性のポリシー」を無効化のまま運用しているパートナーもあります。この場合、有効化に応じてもらえないこともありますが、まずはパートナーに相談してみてください。

 

 

② 予約・Savings Planの購入ができない場合がある

Microsoftとしては、CSP契約でも予約・Savings Planを提供しています。しかし、Microsoftと顧客の間に入るパートナーがそれらを取り扱っていない場合、Azure利用顧客側では予約・Savings Planを利用できません。筆者の業務経験上、CSP契約では「予約は提供されているが、Savings Planは提供していない」というケースが多いように見受けられます。既存パートナーで予約またはSavings Planが提供されておらず、どうしても利用したい場合は、提供可能なパートナーへの変更が必要になります。

 

また、予約を購入できる場合でも、CSP契約では、Azure利用顧客側がAzure Portal上から直接購入できないケースがほとんどです。購入方法はパートナーによって異なりますが、例えば、パートナー独自の申請書に購入対象を記載して提出し、パートナー側で購入処理を行う、といった運用があります。パートナー側での確認・処理が発生するため、Azure Portalから直接購入する場合と比べると、購入完了までに時間を要します。購入したい時期の少し前から準備を進めることをおすすめします。

 

 

③ 為替変動の影響を受ける

CSP契約の場合、Azureの利用料はドルで計上され、請求時点の為替レートを用いて円に換算されて請求されます。そのため、為替の影響を受けるのは仕様上避けられません。もし為替の影響を受けたくない場合は、EA契約等への変更をご検討ください。

 

 

 

 

■おわりに

本記事を読まれて、CSP契約は制約が多く使いづらそうだと感じた方もいるかもしれません。しかし一方で、CSP契約には特別価格の適用や、パートナーによる各種サポートが受けられるといったメリットもあります。そのため、どの契約形態が良い・悪いと一概に言うことはできません。契約形態の選定は、Azureの利用目的や運用体制等を踏まえて検討いただければと思います。

 

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