Docker Zabbix環境構築記(インストール編)

○はじめに

 本稿では、コンテナ実行環境としてDockerを構築し、Zabbixコンテナの立ち上げるまでを扱います。

 ※「構築記」としていますが、締切までに仮タイトルが決まらなかったためで、実際の内容は紹介となります。

○Dockerについて

 Dockerはコンテナ仮想化プラットフォームです。リソースの効率性と環境構築・削除の容易さが特徴です。

 この特徴は、例えば異なるバージョンのソフトウェアを同時に実行したいケースにおいて有効です。 

 

 同時実行方式を仮想マシン、並列インストール、Dockerで比較すると、Dockerは他の方式に比べて目立った

 デメリットがありません。

 

○本稿で使用した環境について

 ホストマシンとなるPCはミニPCです(以下、このPC)。OSはAlma Linuxに変更しています。

 無線LANルータ(ブリッジ)まで有線、その先はモバイルルータを介してインターネットに接続しています。

 (有線でインターネット接続する環境がなかった為です。使えるなら有線接続の方が手間がかかりません。)

○Dockerインストール

 LinuxでDockerを利用するにはdocer-ceが必要となります。

 ターミナルを開き、次の手順でdockerをインストールします。 

○Docker基本設定

 引き続き、自動起動設定と起動を行います。

 

○zabbixの入手(composeファイルの利用)

 docker composeプラグイン(ツール)をインストール済みなので、composeファイルを利用するのが便利です。

 docker自身はコンテナの実行環境ですが、コンテナを1つずつしか操作できません。

 zabbixは複数のコンポーネントから成り、zabbix社からもcomposeファイルが提供されているので、

 特に拘りがなければ、composeを利用するのがリーズナブルです。

○composeファイル(yamlファイル)の入手と格納①

 docker composeを利用する方針が決まったので、zabbix composeファイルを入手します。

 「zabbix コンテナ」で検索すると、公式zabbixのページ(5 コンテナでのインストール)がヒットします。

 ページ中ほどの「Zabbix Dockerリポジトリ」リンクからGitHubリポジトリにアクセスできます。

○composeファイル(yamlファイル)の入手と格納②

 docker-compose_v3-_*.yaml全部とcompose_database.yamlおよび環境ファイル(.envとenv_vars以下全て)

 をダウンロードします。html形式で表示されていますが、Raw形式で使用します。

 DownloadボタンでRawファイルを取得できます。(私は気付かずRaw表示してコピペしましたが)

 /usr/share/doc配下にディレクトリ(例:docker-compose-yaml)を作成し、ダウンロードしたyamlファイルと

 .envを格納します。env_varsファイルは、env_varsディレクトリを作成し格納しました。

 

○zabbixコンポーネントの起動

 ファイルがそろったので、とりあえずOSがalpine、DBがmysql、WebがEnginxのzabbixを起動してみます。

 必要なイメージがPull(ダウンロード)され、コンテナが起動します。

○起動確認①(コマンド確認)

 コンテナの起動状況は、docker psコマンドで確認できますが、1行に表示しきれないほどの表示があります。

 –formatオプションを用いて表示内容をGo Template形式で指定することで見やすくできます。

 呼出した5つの内、3つのコンテナが稼働しています。他の2つは起動時専用のため、既に停止済みです。

 上からZabbixサーバ、Webインタフェース、Zabbixデータベースです。

 ZabbixサーバとWebインタフェースについては、Listenするポート情報が示されています。(□の囲み)

 これは、ポート80で接続するとWebインタフェースに、10051ならZabbixサーバに転送することを意味します。

○起動確認②(Webインタフェースアクセス)

 このPC自身からアクセスする場合、ブラウザのアドレスバーにhttp://localhostでWebインタフェースに

 アクセスできます。(外部からアクセスする場合は、http://<このPCのアドレス>)

 ログイン画面が表示されたらAdminでログインを試みます。(パスワードはzabbix)

○おわりに(次回予告)

 zabbixコンテナの立ち上げるまででした。

 今回は物理マシンを使用しましたが、コンテナはクラウド環境でも実行可能です。

 次回は、MicrosoftのクラウドサービスであるAzureを用いてZabbixコンテナを立ち上げる、クラウド編です。

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