クラウドライセンス代理店が運用保守を兼任するリスク

はじめに

クラウドサービスの利用においてはクラウドプロパイダー(AWS、Azure、Google等クラウド基盤自体を提供する事業者)、ライセンス提供代理店、開発ベンダー、保守ベンダーと多くの会社が関わります。その際注意しなければならない点の一つが、全体のステークホルダーが利益相反せずに、適切にクラウド環境を管理できる体制とする事が挙げられます。
この記事では、クラウド特有のライセンス提供代理店と運用保守ベンダーが同一となるケースのリスク、その回避方法について紹介します。
 
 

「クラウド提供代理店が運用保守を兼任する」とは

クラウドのライセンス提供は、クラウドプロパイダーから直接提供される場合と、代理店を介して提供される場合があります。
直接提供される場合、コスト管理が明瞭であり、利用者が自ら最適化を行う自由度が高いというメリットがあります。一方で、代理店を介する場合、代理店が展開するサービス(QAサイト等)を利用できたり、その代理店が設定した料金でクラウドが利用できるため、場合によっては通常料金より安価で利用できるかもしれません。これらは一概にどちらが良いとは言えませんが、双方ともメジャーな商流であることは確かです。
 


その上で、後者のパターンで記載された「ライセンスを提供している代理店」が、提供している環境の運用保守を担う、と言うケースも多く存在します。
その場合、利用者は技術的なサポートやトラブル対応だけでなく、契約などの面も含めてワンストップで受けられるという点でも利便性が高まります。ただし、代理店が運用保守を兼任する体制では「クラウド費用の最適化や適切な管理が行われにくい」と言うリスクも存在します。そのリスクについて詳しく説明します。
 
 

生まれる利益相反のリスク

代理店がクラウドの提供と運用保守を兼任する場合、代理店兼運用保守ベンダーの利益は利用者のクラウド費用と運用保守のサービス費用、となります。一見この構造自体は問題ないように見えますが、ポイントは、「クラウド費用は従量課金型であり運用保守においても一定コントロールが可能である」と言うことです。
つまり、運用保守のサービス内容によって、多かれ少なかれクラウド費用は変動するため、保守の対応で代理店としての利益もコントロール出来てしまうのです。

これでは、運用保守の中でコストが削減できる機能を把握していたとしても、顧客に伝えない方が自社の利益になる、と言った状況が生まれてしまい、保守ベンダーによるクラウド費用最適化が行われにくく、結果としてコストが増加しやすいことにつながります。
さらに、ベンダー側がコスト最適化ツールや監査サービスを提供していたとしても、それらが自社の利益に反する場合には十分に活用されないケースも考えられ、その場合リスクは一層高くなります。
 
 

リスク回避の対応

このリスクを回避するための対応をいくつか紹介します。

商流を変更し提供元と保守を分離させる

まず1つは代理店か運用保守ベンダーを変更することで、提供元と保守の利害関係を分離する方法です。この方法は上記のリスクに対しては極めて有効ですが、運用保守のベンダーを変える負荷や一貫した体制などの既存のメリットも全て失われ、コミュニケーションが取りづらくなる可能性があるため、総合的に見るとややハードルが高い方法と言えます。
 

自社で独立してクラウドコスト管理を行う

保守ベンダーに任せきりにせず、自社でもコスト管理を行い最適化を進める方法です。保守ベンダーはあくまで情報収集元として活用し、調査指示を行うことで自社の負担を一定軽減して効果的にコスト削減を図れます。ただし、あくまで判断や基本の調査は自社でできる必要があるため、習熟のリソースが一定必要となる点に留意しましょう。
 

別ベンダーに監査、管理を依頼する

運用保守を担うベンダーとは異なる第三者ベンダーに、状況調査やコスト分析、コスト管理運用を依頼する方法です。スピードとしてはこれが最も効果的と言えます。運用面でもコスト管理に限定することで、運用保守のコスト増加抑制も可能です。また、最初から管理を依頼せずに、まずは一時的な分析をスポットで依頼するとスムーズに進めやすいでしょう。
注意点としては、既存の運用保守ベンダーとハレーションが起きる可能性もあるため、事前に各社と調整を行い、トラブルを未然に防ぐように対応するとよいでしょう。
 
 

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おわりに

クラウドは非常に便利なサービスですが、従量課金制である以上、現場で費用をコントロールできてしまいガバナンスが効きづらい特性を持っています。そのため、ベンダー任せにせず、自分たちで管理するか、あるいはうまく外部の監査を取り入れて健全な体制を維持することが極めて重要です。
当然既存の体制にもメリット・デメリットがあるかと思いますので、うまく今のメリットを生かしつつ、クラウド環境を適切に管理し、コストの最適化を目指してもらえればと思います。

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