Azureで重視すべきコストはイニシャル?ランニング?

はじめに

多くのAzureサービスは、利用した分だけ料金が発生する従量課金制や、継続的にデプロイされている間に定額のコストが発生するストレージのようなモデルを採用しているため、ランニングコスト(運用費用)はかかりますが、一般的にはイニシャルコスト(初期費用)はほとんどかかりません。

しかし、いくつかのケースでは、イニシャルコストがかかる場合もあります。

本記事では、Azureにおいてイニシャルコスト・ランニングコストが発生するケースについて説明した上で、Azureでコスト削減をする際に重視すべきコストはイニシャルコストなのか、それともランニングコストなのかについて記載していきます。

 

 

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Azureにおけるイニシャルコスト(初期費用)

  1. リザーブドインスタンス(RI)の予約費用
    リザーブドインスタンス(RI)は、VM等のリソースを1年または3年間予約することで、割引料金で利用できるサービスです。
    予約するためにかかる費用がイニシャルコストとして発生します。
    予約費用の支払い方法としては、一括前払いか月払いが選択可能です。

    一括前払い:
    契約期間(1年または3年)分の予約費用を購入時に支払うため、イニシャルコストが確実に発生します。
    月払い:
    月払いの場合も、RIを購入した日に約1ヶ月分のRIの予約費用が計上されるため、契約形態によってはイニシャルコストになることがあります。
    具体的には、例えば1月15日にRIを購入した場合、1ヶ月分(1月15日~2月14日分)のRI予約費用が1月15日に計上されます。
    このため、支払い方法が即日請求される方法(クレジットカード払いなど)であれば、1月15日にその費用が請求されることになります。
    結果として、割引を受ける前に予約費用を先払いすることになり、イニシャルコストとして扱われることがあります。
  1. ライセンス費用
    一部のAzureサービスでは、特定のソフトウェアライセンスを別途購入する必要があり、これに対するイニシャルコストが発生することがあります。

  2. Azure Marketplaceからの購入費用
    サードパーティのソフトウェアやサービスをAzure Marketplaceから購入する場合、そのソフトウェアやサービスに対するイニシャルコストが発生することがあります。

  3. コンサルティングおよび実装サービス費用
    Azureの導入や移行、またAzure導入後にAzureのリソースの作り直しやコスト最適化を行う際に、Microsoftやパートナー企業によるコンサルティングサービスや実装サービスを利用する場合、そのサービス費用がイニシャルコストとして発生することがあります。

 

 

Azureにおけるランニングコスト(運用費用)

ほとんどのサービスでランニングコストがかかるため、ここでは代表的な2つのサービスに絞って記載します。

 

  1. 仮想マシン(VM)
    仮想マシンは、利用した時間に応じて料金が発生する従量課金制のため、ランニングコストが発生するサービスです。
    なお、VMは利用している時間はコストが発生しますが、利用していない時間(停止中)はコストが発生しません。
  2. マネージドディスク
    ディスクの種類・サイズに基づいて月単位で定額のコストが発生するモデルであるため、ランニングコストが発生するサービスです。
    ディスクは利用有無に関わらず、存在しているだけでコストが発生します。

Azureでコスト削減をする際に重視すべきコストとは?

Azureでコスト削減をする際に重視すべきコストは、ランニングコストです。
多くのAzureサービスが従量課金制や定額モデルを採用しており、リソースの利用(存在)が継続する限り、ランニングコストが累積し、長期的な財務負担になるためです。
ランニングコストは、不要なリソースの削除や過剰なスペックのリソースのスペックダウンなどの対応をすることで、すぐにコストが下がりやすい部分でもあります。
ランニングコストのコスト削減方法の詳細については、本サイト内でBlogやFAQとして公開しておりますので、是非ご参照ください。

 

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また、リザーブドインスタンス(RI)は、予約購入費用がイニシャルコストとして発生することがあるサービスですが、ランニングコストの削減に大きく寄与します。
RIは予約購入費用がかかる点や長期契約となる点で購入を懸念される方もいますが、適切に設定することで購入初月から削減額を出せます。
契約期間についても、交換・キャンセルなどの対応策があり、絶対に1年以上利用しないと購入できないということもありません。
RIは一見導入ハードルが高く見られがちですが、実際にはそんなことはないので、ランニングコスト削減のためにもぜひ活用ください。

 

 

まとめ

Azureでコスト削減を目指す際には、主にランニングコストに注目することが重要です。
ランニングコストの管理と最適化を通じて、長期的なコスト削減が実現します。
一方で、リザーブドインスタンスのようにイニシャルコストが発生するものも、長期的なランニングコストの削減に寄与するため、Azureでのコスト最適化において非常に重要な役割を果たします。
これらの要素を総合的に検討し、自社にあったコスト最適化計画を立てることが成功の鍵となります。

しかしながら、自社にあったコスト最適化計画を立てるのは難しい場合もあります。
そのような会社様向けに、弊社ではAzureのコスト最適化のご支援を行う「Azureコスト最適化ソリューション」を提供しております。
コスト削減に関してお悩みがある方はぜひ弊社までご相談ください。

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