今回は、VMWareで無料の仮想マシンを作成し、AlmaLinuxをインストールしてZabbix監視サーバを構築する手順を共有します。
以前はESXiで仮想マシンを作成できましたが、提供終了により2024年8月の時点ではVMWare Workstationを使って仮想マシンを作成する必要があります。
【注意事項】
①本記事は2024年9月時点での内容となり、時間が経過すると内容が変わる可能性がありますので、都度確認の上対応してください。
②各設定についても各自の内容に合わせて設定してください。本記事は基本的な設定内容となります。
③Zabbixインストール手順は記載していません。
▼流れ
1.AlmaLinuxのISOファイルダウンロード
2.Broadcomのアカウント作成
3.VMWare Workstationインストール
4.仮想マシン作成
5.AlmaLinuxインストール
6.初期設定
7.ディスク追加(追加不要な場合、省略OK)
8.Firewall設定
※TeraTermを使いますので、事前にインストールしてください。
1.AlmaLinuxのISOファイルダウンロード
1-1. 以下URLに接続
https://mirrors.almalinux.org/isos.html
1-2. バージョン9.4を選択
1-3. 「ftp.yz.yamagata-u.ac.jp」を選択
1-4. 「AlmaLinux-9-latest-x86 64-boot.iso」を選択
1-5. ダウンロードしたファイルは仮想マシン作成時に使います。
2.Broadcomのアカウント作成
2-1. 以下URLへアクセス
https://www.vmware.com/content/vmware/vmware-published-sites/us/products/vsphere-hypervisor.html.html
2-2. 「DOWNLOAD NOW」を選択
2-3. 「Cloud Services コンソール」を選択
2-4. 「CREATE YOUR BROADCOM ACCOUNT」を選択
2.5 メールアドレスと認証文字を入力後、「Next」を選択
2-6. メールアドレスに届いた認証コードを入力後、「Verify&Continue」を選択
2-7. 情報を入力後、プライバシーにチェックして「Create Account」を選択
2-8. 「I’ll do it later」を選択
3.VMware Workstation 17 Player をインストール
3-1. 以下URLへアクセスしてダウンロード
https://blogs.vmware.com/teamfusion/2024/05/fusion-pro-now-available-free-for-personal-use.html
3-2. 「Vmware Workstation Pro Download」を選択
3-3. 作成したアカウントでログイン
3-4. 「17.5.2」を選択
3-5. 以下赤枠の箇所を選択
3-6. 「Yes」を選択
3-7. 「Submit」を選択
3-8. ダウンロード完了後、ファイルを開き、「次へ」を選択
3-9. 「次へ」を選択
3-10. 「次へ」を選択
3-11. 「次へ」を選択
3-12. 「次へ」を選択
3-13. 「インストール」を選択
3-14. 「完了」を選択
4.仮想マシン作成
4-1. Workstationを開き、「個人利用目的・・・」にチェックされていることを確認して「続行」を選択
4-2. 「完了」を選択
4-3. 「新規仮想マシンの作成」を選択
4-4. 「標準」が選択されていることを確認し、「次へ」を選択
4-5. 「参照」を選択後、ダウンロードしたAlmalinuxのOSファイルを選択し、「次へ」を選択
4-6. 「Linux」にチェックし、バージョンから「Almalinux 64ビット」を選択後、「次へ」を選択
4-7. 仮想マシン名を変更したい場合、変更して「次へ」を選択 ※変更不要であればそのままで良い
4-8. 用途に合わせてサイズを選択後、ディスクを複数を選択して「次へ」を選択
4-9. 「完了」を選択
4-10. 仮想マシンが作成されていることを確認
5.AlmaLinuxインストール
5-1. 作成済みの仮想マシンを起動
手順:仮想マシン名を右クリック後、「パワー」から「パワーオン」を選択
5-2. キーボードの↑↓で「Install AlmaLinux 9.4」を選択 ※選択されると文字色が白色になります。
5-3. 両方とも日本語を選択
5-4. 右下の「続行」を選択
5-5. 「rootパスワード」を選択
5-6. rootパスワードを入力後、「完了」を選択
5-7. 「ユーザーの作成」を選択
5-8. 情報を入力後、「完了」を選択
5-9. 「インストール先」を選択してから戻って「インストールの開始」を選択
5-10. 完了待ち
5-11. インストール完了後、「システムの再起動」を選択
5-12. 再起動後、rootアカウントでログイン
5-13. ログイン後の画面
5-14. コマンドプロンプトアイコンを選択
5-15. 以下コマンドを入力してEnterを押下し、「inet」の右側にあるIPアドレスをメモする ※このIPアドレスはTeraTermにログイン時に使います。
ip addr show
6.初期設定
6-1. TeraTermを開き、上記5の⑮でメモしたIPアドレスを入力して「OK」を選択
6-2. 以下コマンドを入力してAlmaLinuxをインストール時に作成したrootパスワードを入力
su –
6-3. 以下コマンドを入力して日本語をインストール
dnf install -y glibc-langpack-ja
6-4. 以下コマンドを入力してロケーションを日本に設定
localectl set-locale LANG=ja_JP.utf8
6-5. 以下コマンドを入力してロケーションが日本になっているか確認
localectl
6-6. 以下コマンドを入力してシステムをアップグレード
sudo dnf upgrade
6-7. 以下コマンドを入力してタイムゾーンを設定
timedatectl set-timezone Asia/Tokyo
7.ディスク追加
7-1. 対象の仮想マシンを右クリックして「パワー」から「パワーオフ」を選択
7-2. 「設定」を選択
7-3. 「ハードディスク」を選択して「追加」を選択
7-4. 「ハードディスク」を選択して「次へ」を選択
7-5. 「NVMe」を選択して「次へ」を選択
7-6. 「仮想ディスクの新規作成」を選択して「次へ」を選択
7-7. 必要なディスクサイズに変更後、「仮想ディスクを複数のファイルに分割」を選択し、「次へ」を選択
7-8. 新規でディスクファイルを作成する場合、名前を入力し、「次へ」を選択
既存のディスクファイルを使用する場合、参照を選択後、対象のディスクファイルを選択
7-9. 「OK」を選択
7-10. 仮想マシンをパワーオンしてTeraTermにログイン後、以下コマンドでroot権限に変更
su –
7-11. 以下コマンドを入力して「nvme0n2」ディスクが追加されていることを確認
7-12. 以下コマンドを入力してパーティションを設定
fdisk /dev/nvme0n2
7-13. 「コマンド(mでヘルプ)」が表示されたら「n」を入力してEnterを押下
7-14. パーティションタイプ指定画面が表示されたら「P」を入力してEnterを押下
7-15. パーティション番号指定画面が表示されたら「1」を入力してEnterを押下
7-16. 既定値である「2048」を入力してEnterを押下
7-17. 既定値である「41943039」を入力してEnterを押下
7-18. 「コマンド(mでヘルプ)」が表示されたら「w」を入力してEnterを押下
7-19. 以下コマンドを入力して新しいパーティションが設定していることを確認
lsblk
7-20. 以下コマンドを入力してファイルシステムを作成後、「y」を押下して同意
mkfs.ext4 /dev/nvme0n2
7-21. 以下コマンドを入力してマウントポイントを作成
mkdir /mnt/newdisk
7-22. 以下コマンドを入力してディスクをマントする
mount /dev/nvme0n2 /mnt/newdisk
7-23. 以下コマンドを入力して自動マウントを設定
nano /etc/fstab
7-24. 以下コマンドを入力して最後の行に追加し、Ctrl+Xを押下して終了する
/dev/nvme0n2 /mnt/newdisk ext4 defaults 0 0
7-25. Ctrl+Yを押下して終了する
7-26. 以下コマンドを入力してファイルシステムにディスクが追加されていることを確認
df -h
7-27. 以下コマンドを入力してディスクがマウントされていることを確認
lsblk
8.Firewall設定
8-1. 以下コマンドを実行してfirewallの起動状況を確認
8-2. 「Active」が「active(running)」になっていることを確認
※「Active」が「inactive (dead)」になっている場合、以下コマンドでFirewallを起動
systemctl enable firewalld
8-3. 以下画面が表示されたら「q」を押下
8-4. 以下コマンドを入力してFirewallのルールに何も設定されていないことを確認
firewall-cmd –list-all
8-5. 以下コマンドを入力してrich-ruleを2個追加
▼【1個目】全通信を拒否するルール:
firewall-cmd –permanent –add-rich-rule=’rule priority=”-32768″ family=”ipv4″ source address=”0.0.0.0/0″ drop’
▼【2個目】指定IPのみ許可するルール: ※192.168.35.129を許可の場合
firewall-cmd –permanent –add-rich-rule=’rule priority=”-32767″ family=”ipv4″ source address=”192.168.35.129″ accept’
8-6. 以下コマンドを入力してポートとプロトコルを追加
firewall-cmd –add-port=10051/tcp –zone=public –permanent
8-7. 以下コマンドを入力してFirewallを更新
firewall-cmd –reload
8-8. 以下コマンドを入力してrich-ruleが追加されていることを確認
firewall-cmd –list-all
以上。