はじめに
本記事では、Azure SQL Databaseの課金形態及び、コスト削減ポイントについて紹介いたします。
Azure SQL Databaseの課金形態とは?
Azure SQL Databaseの課金形態は、主に「vCore」と「DTU」という2つの購入モデルに分かれています。
また、「vCore」購入モデルには、「General Purpose」、「Business Critical」、「Hyperscale」という3つのサービスレベルがあり、
「DTU」購入モデルには、「Basic」、「Standard」、「Premium」という3つのサービスレベルがあります。
「vCore」購入モデルの場合は、”選択したサービスレベル”、”プロビジョニングされた仮想コア(vCore)”、”ストレージの使用量”、”バックアップ保持期間と冗長性レベル”に基づいて課金されます。
※なおストレージの使用量については、サービスレベルが「General Purpose」、「Business Critical」の場合、「最大ストレージサイズ」に基づき課金され、「Hyperscale」の場合、「割り当て済みの領域」に基づき課金されます。
「DTU」購入モデルの場合は、”選択したサービスレベル”、”eDTU数”、”バックアップ保持期間と冗長性レベル”に基づいて課金されます。
Azure SQL Databaseのコスト削減ポイントとは?
ここからは、購入モデルのそれぞれの課金要素ごとに、コスト削減ポイントを紹介します。
「vCore」購入モデルの場合
■サービスレベル
現在選択しているサービスレベルがワークロードに適しているかを確認し、過剰なサービスレベルが設定されている場合は、サービスレベルをダウンすることで、コスト削減が可能です。
■プロビジョニングされた仮想コア(vCore)
CPU使用率、メモリ使用率等を確認し、実際の使用量よりも過剰な仮想コアが設定されている場合は、仮想コアの数を減らすことで、コスト削減が可能です。
■ストレージ
・「vCore」購入モデルの「General Purpose」、または「Business Critical」を利用している場合は、「最大ストレージサイズ」の設定が適切であるか確認し、必要に応じてサイズを設定し直しましょう。
「vCore」購入モデルの「General Purpose」、または「Business Critical」の場合、ストレージは「最大ストレージサイズ」の設定値に基づき課金されます。
そのため、「最大ストレージサイズ」が過剰に設定されている場合は、必要最低限の値に設定し直すことで、コスト削減が可能です。
実際のところ、ストレージを全然使用していないにもかかわらず、「最大ストレージサイズ」は過剰な32GBが設定されているケースが多くみられます。
というのも、これらのリソース作成時、「最大ストレージサイズ」は既定で32GBが設定されていることから、ユーザー側で設定を書き変えないと、そのまま32GBで作成されてしまうためです。
「最大ストレージサイズ」は最小で1GBから設定が可能なので、実際に使用しているストレージサイズを確認し、必要最低限の値を設定するようにしましょう。
・「vCore」購入モデルの「Hyperscale」を利用している場合は、「使用済みのデータ領域」と「割り当て済みのデータ領域」の差異を確認し、必要に応じて「割り当て済みのデータ領域」を縮小させましょう。
「vCore」購入モデルの「Hyperscale」を利用している場合、ストレージは「割り当て済みのデータ領域」の設定値に基づき課金されます。
そのため、もし「使用済みのデータ領域」より「割り当て済みのデータ領域」の方が大幅に多い場合は、「割り当て済みのデータ領域」を縮小させ、課金範囲を少なくすることでコスト削減が可能です。
縮小コマンドの詳細については、以下Microsoftの公式ドキュメントをご参照ください。
参照:https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-sql/database/file-space-manage?view=azuresql-db#reclaim-unused-allocated-space
※なお、縮小コマンドは、実行中のデータベース パフォーマンスに影響を及ぼすため、使用率が低い期間中に実行することが推奨されています。
■バックアップ保持期間と冗長性レベル
現在設定しているバックアップの保持期間と冗長性レベルの設定内容を確認し、過剰な設定となっている場合は、保持期間の短縮や冗長性レベルのダウンをすることで、コスト削減が可能です。
■追加のコスト削減ポイント
「vCore」購入モデルの場合、RI(予約)の適用が可能です!
まずは、サービスレベルと仮想コアを最適化し、その後にRIの適用を行うことで、最もコスト削減効果を大きくすることが出来ます。
また、「vCore」購入モデルの場合、自動一時停止という便利な機能もあります!
この機能は、ユーザーが指定した期間、非アクティブな状態が続くと、自動的にデータベース一時停止し、アクティブになると自動で再開してくれます!
ぜひ自動一時停止機能を有効化し、利用していない時間の課金を抑止しましょう!
「DTU」購入モデルの場合
■サービスレベル
現在選択しているサービスレベルがワークロードに適しているかを確認し、過剰なサービスレベルが設定されている場合は、サービスレベルをダウンすることで、コスト削減が可能です。
■eDTU
CPU使用率、メモリ使用率等を確認し、実際の使用量よりも過剰なeDTUが設定されている場合は、eDTU数を減らすことで、コスト削減が可能です。
■バックアップ保持期間と冗長性レベル
現在設定しているバックアップの保持期間と冗長性レベルの設定内容を確認し、過剰な設定となっている場合は、保持期間の短縮や冗長性レベルのダウンをすることで、コスト削減が可能です。
おわりに
本記事では、Azure SQL Databaseの課金形態及びコスト削減ポイントについてまとめてみましたが、いかがでしたか。
本記事が、Azure SQL Databaseの課金形態を把握したい方やコスト削減をしたい方のご参考に少しでもなれば幸いです。
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