はじめに
こんにちはDXソリューション統括部の鈴木です。
本ブログでは12月21日にパブリックプレビューとなった「SQL Managed Instance(以下SQL MI)の無料オファー」について、実際に試して気づいたことを書き留めていきます。
※なお本ブログ執筆段階では時間等の都合上実際にデプロイまでは行っておりません。ご了承ください。
SQL MIの無料オファーがパブリックプレビューに!
改めてになりますが、先週12月21日にSQL MIの無料オファーがパブリックプレビューとなりました!
Azure更新情報の記事
無料で試す (プレビュー) – Azure SQL Managed Instance |Microsoft Learn
SQL MIは料金だけ見るとそれなりにお高いリソースであり、節約オプション(Azureハイブリッド特典等)を使わなければ月単位ですと最低10万はかかってしまいます😢
(以下は料金計算ツールの画面となります。これに加えてストレージ諸々の値段も追加されます。)
過去にGAされたSQL MIの停止・開始による使用料の節約も可能とはいえ、今回無料オファーが出たのはとても嬉しい発表だと個人的には感激しております。
なおこの無料オファーはあくまでもパブリックプレビュー(×GA)であり、制限事項もいくつかありますので注意が必要です。
たとえば、
(大前提:12か月間の無料オファーです!)
・対象となる契約形態は従量課金制またはCSPのAzure
・サブスクリプションにつき1つまで
・リージョンに制限あり(12/29日時点で東日本・西日本は選べません)
・仮想コアは4or8
・ストレージは64GBのみ
・SLA保証なし
・有料バージョンへのアップグレードは不可(DBのリストアでお引越ししましょう)
などなど。詳しくはこちら(対象の契約形態は「前提条件」に記載があります)
検証・開発用にデプロイしたいけどコストが😢という方にうってつけのプランかと思います。
無料オファーの適用方法
こちらはAzure PortalのSQL MI作成ページです。赤枠部分が無料オファーの案内となります。
ここの「Apply free offer (Preview)」を選択すると、無料オファーが適用され見積もり総額が「$1,619.23→Free」となります!(「Remove offer」で適用をキャンセルすることもできます)
あとは基本的にはいつも通りの設定をしていけば良いのですが(長くなるのでこの辺りは割愛します)、制限事項にもある通り
①リージョンに東日本・西日本を選択できないため、それらのリージョンにある仮想ネットワークにはデプロイできない
②「コンピューティングとストレージ」(所謂スペックの部分)で変更可能なのは「仮想コア:4or8」のみ
の二点は特に注意が必要です。
メンテナンス期間も選択できないようです。
補足:詰まってしまったところ(未解決)
一点私が詰まってしまったところとして、リージョンに「Southesast Asia」を選択した際のエラー対処があります。
無料オファーの適用有無にかかわらず、SQL MIの作成時はリージョンやコンピューティングとストレージが規定で選択されています。
以下だと東日本リージョン、冗長性諸々も選択されていますね。
ここでリージョンにSoutheast Asiaを選択すると、以下のようなエラーが表示されます。
既定の設定としてバックアップストレージの冗長性が選択されていないのでそれを選択する必要があるようです。
確かに何も選択されていないので、無料オファーを適用しない場合は要件と予算に合わせて選択してあげれば良いのですが、、
無料オファーを適用する場合はこのあたりの設定ができないので選択のしようがなく、詰まってしまいました(´;ω;`)
ちなみに以下は無料オファーでEast USを選んだ時の画面です。他のリージョンは先ほどの東日本同様既定(geo冗長バックアップストレージ)で選択されているのでエラーは表示されません。(リージョンの問題なのか、、?)
このエラーが解消されないと「確認および作成」が永遠にグレーアウトしてしまいデプロイができないため、どうしても東南アジアリージョンで作成したい場合は引き続き要調査となりそうです。。。
おわりに
色々と制約はあるものの、これまで検証・開発用にSQL MIを使用されていてコストに悩んでいた方にとっては魅力的な選択肢が増えたという意味で良いアップデートだったのではないかと思います。
本来であれば既存のSQL MIからDBをバックアップ→リストアして検証・開発環境を無料オファーのSQL MIにお引越し、というようなことも試してみたかったのですが、お時間の都合上またの機会に。。
簡単なご説明となってしまいましたが、ご興味ある方はぜひお試しください。
(再度になりますがサブスクリプションにつき1つまでとなりますのでメンバー同士で仲良く使いましょう)
以上、鈴木からの今年最後の技術ブログとなりました。
皆様良いお年をお迎えください、来年も技術ブログ・FAQをよろしくお願いいたします☻