はじめに
本記事の検証で使用しているVMは以下記事の方法でデプロイしたGPU搭載のVMです。
当然ですがGPUを搭載していないVMではカスタムメトリックを設定しても値は出てきません。
Azure Virtual Desktopで使うGPU搭載のマスタイメージ作成方法
※AVDのセッションホストとして使用しているが、通常のVMでも設定方法等は変わらない
AzureにデプロイしたVMのサイズが妥当か判断する主な指標として「メトリック」があります。
CPU使用率やメモリの空き容量を確認し、VMの性能が要求に対して過不足ないかを判断することが可能で、
性能が過剰な場合はサイズダウンを行いコストの削減、性能が逼迫している場合はサイズアップを行い要求に対し十分な
パフォーマンスの実現をすることが出来ます。
※上記画像ではCPUの使用率に余裕がある為、サイズダウンによりコスト削減余地があると判断できる
しかし、既定のままだとGPUの使用率は確認することが出来ず、判断指標が不十分な状態となっています。
そこで本記事では、カスタムメトリックを設定することでGPUの使用率、GPUのメモリ使用率を確認できるようにしたいと思います。
診断設定の有効化
対象のVM画面にて、「監視」項目内の「診断設定」を開きます。
[診断ストレージアカウント]のプルダウンメニューから今回利用するストレージアカウントを選択し、
[ゲストレベルの診断設定を有効にする]をクリックします。
診断設定機能のインストールが進み、診断設定画面が表示されることを確認します。
[シンク]をクリックします。
[Azure Monitorを有効にする]のチェックボックスをクリックし、[保存]をクリックします。
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カスタムカウンターの追加
[パフォーマンスカウンター] > [カスタム カウンターの追加]をクリックします。
下記2つのカウンターを追加します。
—–
カウンター指定子:\NVIDIA GPU(*)\% GPU Memory Usage
サンプル速度: PT1M
単位: Byte
—–
カウンター指定子:\NVIDIA GPU(*)\% GPU Usage
サンプル速度: PT1M
単位: Percent
—–
追加した設定を確認し、[保存]をクリックします。
カスタムメトリックの確認
[監視] > [メトリック]をクリックし、[メトリックの名前空間]から「仮想マシンのゲスト」を選択後、
[メトリック]から、「\NVIDIA GPU(*)\% GPU Memory Usage」を選択します。
※同様に「\NVIDIA GPU(*)\% GPU Usage」も確認します。
※上記画像では、一時的に使用率が上昇するタイミングがありサイズの変更に慎重を期す必要があることが分かる
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回はGPUの使用率、GPUメモリの使用率の2つのカスタムカウンタを追加しました。
必要に応じて適したカスタムカウンタを追加することで、既定のメトリック以外の指標を用いて
Azure Portalからサイズが適切か判断できるようになります。