Azureコスト配賦ルールと資本的支出及び運用費について

2023年8月のマイクロソフト コスト管理の更新を見ていたところ、コスト配賦(はいふ)機能に触れられていますたので、改めてコスト配賦について考えてみようと思います。


そもそも配賦(はいふ)とは、複数の部門・部署などにまたがってかかっている光熱費などの間接費用に対して一定のルールにしたがって分配することを言います。


Azureでもコスト配賦ルールを設定することで、共有サービスのコストを再割り当てをすることができます。
例えば、サブスクリプション、リソースグループ、タグなどのコストを一定のルールで再配分を行い、各部門でのアカウンタビリティを明確にして管理することができるようになります。


配賦


コスト配賦ルールを効率的に行うためには、資本的支出(CapEx)と運用費(OpEx)の違いを理解する必要があります。

 

資本支出と操業費用

 

資本的支出とは、初期導入費用であり、時間の経過とともに価値が減少いたします。
運用費とはいわゆるランニングコストであり、利用しているサービスなどの金額で初期費用ではありません。

Azureも含めクラウドサービスは、運用費モデルが一般的になります。
使用量に対してのみ料金を支払うことでスケーリングやアジリティを享受することができます。
その為、Azureなどクラウドサービスを導入した段階から、コスト配賦を行うには資本的支出から運用費へ継続的に変換を行うことが必要になります。


会計処理としてはかなり難しいですが、Azureコスト配賦ルールなどツールやサービスを利用することで会計処理の手助けになると考えています。


■コスト配賦ルールを利用する際の考慮点


・コスト配賦ルールを作成する際には、ソースとターゲットを適切に選択して割り当ての割合を適切に構成することです。
割り当ての割合は手動で定義することも、コンピューティング、ストレージ、ネットワークなどの現在の使用量に基づいて自動的に生成することもできます。


・コスト配賦ルールが適切に適用されているか定期的に検証することが必要です。
コスト分析で割り当てられたコストを確認することで、想定通りにルールが適用されていることをチェックいたします。


クラウドサービスは導入時の支出(資本的支出)だけではなく、日々利用する上でのランニングコスト(運用費)を把握し、適切なコストを割り当てることで効率的な支出を行えるように考えます。


詳細や設定については、下記をご確認下さい。


Azure のコストの割り当てルールの作成と管理


なお、コスト配賦ルールは現在「Microsoft 顧客契約 (MCA)」、「Enterprise Agreement (EA)」のみサポートされています。

 

 

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