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■はじめに
2022年3月8日にMicrosoftよりパブリックプレビューで公開された”Azureコスト状況の自動メール“についての設定方法や、実際に設定してみて気づいた点について、本ブログに記載します。
こちらの機能は、指定したコストビューを、指定したスケジュールで、メールに送付できる仕組みとなっております。
メールへは、下記のようなコストビューが送付されます。
こちらを設定することで、定期的にコスト状況の確認が可能となります。
さらに、AzurePortalにログインできない人やサブスクリプションの権限を持っていない人でも、メールでコスト状況を確認出来ます。
■設定方法
①AzurePortalにサインイン後、[コストの管理と請求]→[コスト管理]→[コスト分析]を開きます。
②送付したいコストビューを選択します。
・[スコープ]にて、表示したいリソースの範囲を選択出来ます。
範囲は、管理グループ、サブスクリプション、リソースグループ単位で選択が出来ます。
・[期間設定]にて、表示したい期間を選択出来ます。
おそらくデフォルトでは、”現在の請求期間”が設定されているかと思いますが、プルダウンから他の期間を設定出来ます。
推奨されている期間としては、”現在の請求期間”、”過去7日間”、”今月”になります。
また、”ユーザー設定の日付範囲”から、自由に期間を設定することが出来ます。
・[フィルターの追加]でさらに条件を絞った表示が出来ます。
例えば、”Service name”で”Virtual Machines”を適用することで、VMのみのコストを表示することが出来ます。
③送付したいコストビューを保存します。
「設定②」で送付したいコストビューの選択が出来たら、[名前を付けて保存]を押します。
小画面が出てくるので、必要項目入力後、[保存]を押します。
・[名前]には、ビューの名前を入力します。
選択したスコープやフィルターの情報を含む名前にすることで、ビューの管理がしやすくなるかと思います。
・[このビューをプライベートにする]にチェックを入れることで、プライベートビューにすることが出来ます。
デフォルトではチェックは外れていますが、他のユーザによるビューの編集や削除を防ぐために、チェックを入れることをおすすめします。
④「設定③」で保存したビューを表示します。
[表示]タブにて、プルダウンから「設定③」で保存したビューの名前を選択することで、表示が出来ます。
⑤メールの設定を行います。
[申し込む]を押すと、[メールを受信登録する]の画面が表示されるので、[+追加]を押し、詳細を設定します。
詳細設定の入力が完了したら、[保存]を押します。
・[名前]には、任意の名前を入力します。
現在のビューから複数のメールを設定することもできるので、区別しやすい名前を付けることをおすすめします。
・[メールの件名]には、任意の名前を入力します。
ユーザーが電子メールを受信した際に表示される件名になります。
・[受信者]には、送付先のメールアドレスを記入します。
最大で20人の受信者を含めることが出来ます。
・[メッセージ]には、電子メールに表示させたいメッセージを記入します。
コストビューの詳細情報(スコープ、期間等)を記入することで、受信者が分かりやすくなるかと思います。
・[CSVへのリンクを含める]にチェックを入れることで、メールにCSVのリンクが添付され、AzurePortalにログインしなくても詳細なコスト状況を取得することが出来ます。
AzurePortalにログインできないユーザーを受信者に含める場合、チェックを入れることをおすすめします。
・[投稿者にこれらの設定の変更を許可する]にチェックを入れると、請求先アカウント管理者またはコスト管理の共同作成者が、本メールの設定を編集することが出来るようになります。
こちらはデフォルトでオフになっているかつ、「設定③」で[このビューをプライベートにする]にチェックを入れていた場合、オンの設定ができないようになっています。
・[開始日]には、メールの受信を開始したい日付を入力します。
・[終了日]には、メールの受信を終了したい日付を入力します。
・[頻度]では、電子メールを送信する頻度を選択します。
”すべての平日(月から金)”、”すべての平日(日から木)”、”毎週〇曜日”、”請求書の確定後の毎月”、”カスタム”から選択可能です。
※”カスタム”で選択した場合、受信時間を選択することが出来ますが、”カスタム”以外の設定では、受信時間を選択することが出来ません。
※[頻度]の下に、最初のメールがどのタイミングで送付されるかが記載されています。
⑥メールが設定されたことを確認します。
設定が完了出来ていた場合、「設定⑤」の[名前]で表示がされます。
[+追加]を押すことで、同じビューでメールの設定を追加することが出来ます。
■気づいた点・注意点
実際に設定をしてみて、気づいた点・注意点について記載いたします。
▶「設定⑤」の[頻度]にて、”カスタム”以外で設定した場合、受信時間の設定は出来ませんが、基本的にはAM8:00にメールが受信するようになっていました。
また、受信設定がAM8:00の際、実際の受信時間はAM8:02やAM8:04となっていたので、5分程度の受信遅れが生じる可能性があります。
▶「設定⑤」の[頻度]にて、”平日の月から金”に設定しても、実際は”平日の火から土”に受信することが確認出来ました。
“平日の月から金”に設定した場合、日本時間のAM8:00に受信予定と記載されていましたが、
受信したメールには、”このメールは…22:15(UTC)に生成された…”や、メールの頻度でも”at23:00(UTC)”と記載されていました。
時間の計算がUTC時間で行われていることにより、受信日に不具合が生じているようです。
今後改善されることもあるかと思いますが、基本的には[頻度]は”カスタム”で設定した方がよいかと思います。
■終わりに
「■気づいた点・注意点」にて記載の通り、UTC時間で計算される関係で、[頻度]の設定がうまくいかないこともあるかと思います。
本機能はまだパブリックプレビューとなっていますので、一般提供された際に、改めて動作確認をしたいと思います。
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