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12 月に一般公開された近接通信配置グループをご紹介します。
Azure の歴史において、目的に応じて VM の物理的なデプロイ先をコントロールする手段がいくつか用意されてきました。可用性セット(更新ドメイン、障害ドメイン)、可用性ゾーンがそれらの代表になります。
目的
近接通信配置グループは VM 間のネットワークパフォーマンスを最大化することが目的に用意されたと考えられます。
一般公開されたときのアナウンスを確認すると、いろんなものが見えてきます。
https://azure.microsoft.com/en-us/blog/announcing-the-general-availability-of-proximity-placement-groups/
ポイント
VM 間のネットワークパフォーマンスを最大化するには、近接通信配置グループとネットワーク高速化オプションが有効と書かれています。ただし、ネットワーク高速化オプションは 4 コア以上の VM で利用可能、かつ大きめのサイズじゃないと効果が薄いようです。
近接通信配置グループのデプロイは不安定なところも多々あるようで、GA したとはいえコツが必要なようです。デプロイの順番やお作法を守る必要があるようです。
可用性セットや可用性ゾーンとの併用
近接通信配置グループは可用性セットや可用性ゾーン、仮想マシンスケールセットと併用することが出来ます。
以前は可用性セットにするだけでも最低限同一データセンター内(別の物理ラック)に配置されたようですが、今は必ずしもそうなっていないと書かれています。
近接通信配置グループの作り方
VM を作成する前に予め近接通信配置グループを作成します。
新規リソースの作成で「Proximity Placement Group」と検索します。
リソースグループとリージョンを選択して、名前を決めるだけです。
VM 作成時に近接通信配置グループを適用する
VM 作成時に「詳細タブ」で選択可能です。VM と同じリージョンの近接通信配置グループが選択できます。
あとは普通に VM を作成するだけです。
まとめ
アナウンスページにも SAP というキーワードがあるように、最大限の高いパフォーマンスを引き出すような時に活用することが想定され、通常はなくても概ね問題ないかと思いますが、2層、3層のアプリケーションでは活用していくのが今後スタンダードになるかもしれません。