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Web Apps を作成した際にアプリケーション設定や監視設定などいくつかの設定を変更した方がいいものがあります。最終的には Web サイトやアプリケーションの要件に従って変更することになりますが、よくある設定をまとめました。
アプリケーション設定
全般設定
設定項目 | 既定値 | 推奨値 | 説明 |
常時接続 | オフ | オン | オフの場合はスリープしたアプリケーションプールの立ち上げに時間がかかるため、オンにしておくことでいつでもすぐに利用することが出来ます。 |
HTTP バージョン | 1.1 | 2.0 | パフォーマンスが若干変わる可能性があります。
※多くのブラウザでは HTTPS の場合のみ HTTP2.0 で通信され、HTTP の際には従来どおり HTTP1.1 となります。 |
FTP アクセス | FTP + FTPS | 無効にする | 必要な時にオンに有効にするか、Gitなどのツールと連携しましょう。 |
HTTP バージョンやFTP アクセスは昔はなかった設定なのでご存知ではない方も多いのではないでしょうか。
アプリケーション設定
すべてのアプリケーション設定はこちらをご確認ください。
https://github.com/projectkudu/kudu/wiki/Configurable-settings
アプリ設定名 | 既定値 | 推奨値 | 説明 |
WEBSITE_TIME_ZONE | (UTC) | Tokyo Standard Time | 既定ではサーバー時間はUTCとなりますが、この設定を入れることで任意のタイムゾーンの時間になります。 |
上記設定は厳密にはサーバーレベルでタイムゾーンが変更されるわけではなく、Web Apps 単位での変更となります。アプリケーションからサーバーに時間を問い合わせた時やログファイルの時間などが任意のタイムゾーンになります。
設定可能なタイムゾーンの値はこちらを参照ください。
https://docs.microsoft.com/en-us/previous-versions/windows/it-pro/windows-vista/cc749073(v=ws.10)
他にも開発時など状況によりいくつかの設定を検討ください。(メモ:WEBSITE_DYNAMIC_CACHE、WEBSITE_SKIP_ALL_BINDINGS_IN_APPHOST_CONFIG、SCM_TRACE_LEVEL)
既定のドキュメント
必要なもの以外は削除しましょう。
バックアップ
利用しましょう。
ロック
運用環境では間違って削除することのないように削除ロックをしておきましょう。念のために。
「追加」ボタンより以下の設定を追加
ロックの種類:削除
他の項目:任意
診断ログ
必要に応じて設定しましょう。
以上です。
さいごに
今回はどんなサイトでも最低限やっておいた方がいいものを取り上げてみました。Web サイトの設定によっては今回紹介した Azure ポータルの設定だけではなく、Web.config などソースコードやファイル単位のレベルの設定変更が必要なものもあります。
それらのベストプラクティスはこちらのページも参照ください。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/app-service/app-service-best-practices
このようにアプリケーションの特性や要件によってさらに細かい設定をすることで、PaaS の魅力を最大限に引き出すことが出来ます。