FinOpsの導入が難しい理由

はじめに

この記事ではFinOps・コスト削減を推進する際の課題、その対策について紹介していきます。
弊社もクラウドコスト削減プロジェクトの提案や推進をしていますが、当初の想定よりスムーズに進むことの方が少なく、プロジェクトの遅滞や中止は、業種を問わず発生しうる事象です。是非コスト削減に取り掛かる企業は事前にこの記事を読んで問題点と解決策を認識してもらえればと思います。

また、内容は以下プレゼンの補足的内容となっております。以下プレゼンと合わせてお読みいただけるとより理解しやすいかと存じます。

 

JAZ-UG#47_FinOpsはなぜ進まないのか
https://speakerdeck.com/katsura127/jaz-ug-number-47-finopshanazejin-manainoka

 

なお、FinOpsの過去の記事を基に基礎や関連知識を理解したい方は以下記事をご参照ください。

FinOpsの基礎、メリット・デメリットを紹介

AzureにおけるFinOpsへの取り組み【2023年版】

FinOps 6つの原則を理解する

FinOps 成熟度モデル(Maturity Model)を理解する

 

 

そもそもFinOpsって難しいの?

FinOpsの難易度は簡単には言い表せるものではないのですが、あえて言うなら、技術的にはそう難しくないが、組織体制・ルール上は難しい場合がある、と表現できます
本サイトでも数多く紹介している通りクラウドにおけるコスト削減ができる設定や構成は数多くあります。そもそもクラウドは従量課金がベースなのでコストが変動することに大きなハードルはないのです。例えば仮想マシンのCPU・メモリが50%以下で推移しているものを見つけてサイズを1段階落とす、これでコスト削減は実現できます。
では”組織体制・ルール上”難しいのはどういったことか、この点についてはFinOpsのフェーズをひも解くことで問題となる要素が浮き彫りになります。

 

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FinOpsのフェーズごとに潜む障壁

FinOpsにおける正確な定義は置いといて、ざっくりまとめると以下のフェーズに分けられるかと思います。
「いろんな部門が連携して」「コストを可視化」「配賦→事業価値の向上」
このように分解するとより具体的な問題が分かりやすくなります。各フェーズ毎に見ていきましょう。

 

「いろんな部門が連携して」

ここで言う”いろんな部門”は、技術部門だけでなく経理部門やIT企画、経営層と言った全社的な部門を指します。ここまで部門の幅が大きくなると、当然各部門のミッションはバラバラになり、意思統一が困難になります。例で言うと技術部門は品質優先なのに対し、経理部門はコスト圧縮優先、と言った形です。

 

「コストを可視化、配賦」

このフェーズは組織的な問題はやや少なめです。コストの可視化については技術的な要素を持っていれば難しくないですし、今ではどのクラウドでもコストを確認する機能は十分すぎるほどに整っています。ただし、コストの配賦を行う際、各部門に請求する、費用計上する、となると、社内の仕組みが必要になります。そもそも経費を部門に計上する仕組みがあるのか、あったとして、クラウド費用をどう組み込むのか、と言った部分は大きな手間になります。

 

「事業価値の向上」

ここでも組織的な影響が大きくあります。クラウドがどこまで事業に影響するかはクラウドの占有率やクラウドとコア事業の関係性に依存します。また、クラウドの柔軟性の、経営意思決定への影響度はそのような組織的なパスがあるか、スピーディな連携が取れるか、と言った障壁があります

このように、FinOpsとなると、技術面以上に組織的な課題が見えると思います。

 

 

ではどうすればいいか?

1.CIO/CTOが主導して進める

FinOps界隈でも最も王道とされるパターンです
CIO/CTOがこのポジションに向いている理由は大きく2つあり、1つはFinOpsのゴールである事業価値の最大化、と言うゴールを見据えた計画が作成できる事、もう1つは、各部門より上位のレイヤーであるため、指示が出しやすい、と言う点があります。

2.目的の統一、共通認識を持つ

CIO/CTOのポジションがない会社も多いと思います。その場合はFinOpsに関わっているメンバー全員で”FinOps”の目的を認識するようにしましょう。何としてもFinOpsを通して事業価値を上げる、個別最適ではなく全体最適が重要と言う意識でこのプロジェクトに臨むことが重要です。

3.インセンティブの付与

ここで言うインセンティブは、プロジェクトメンバーに対する金銭でもいいですし、評価や表彰制度でも良いと思います。各部門ごとにミッションのばらつきはあれど、やはり技術部門は品質優先になることは陥りがちなので、その腰を軽くするためにも、削減額に応じたインセンティブなどがあると、FinOpsの推進も飛躍的に向上します。

 

 

おわりに

このようにFinOpsのハードルと解決策を見てもらえると、「FinOpsは文化」と言う事がよくわかると思います。単純な作業で終わる一過性のものではなく、組織が時間をかけて醸成していく事と捉えて、急ぎ過ぎず継続的に取り組み、成果を出してもらえると良いかと思います。

 

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