Windows Virtual Desktop における高可用構成(地理冗長構成)その2

この記事は更新から24ヶ月以上経過しているため、最新の情報を別途確認することを推奨いたします。

追記:2021/3/26
FSLogixの保存先としてStorage AccountのBlobを採用することはできる限り避けてください。Blob Storageの処理性能がボトルネックとなり、FSLogixが正常に動作しない場合がございます。

以前、以下の記事で Pooled 構成(マルチセッション)の Windows Virtual Desktop(以下、WVD)の高可用構成について記述しました。

Personal 構成(シングルセッション、Persistent)ではちょっと構成方法が異なるため、それについて記述します。

構成

Personal 構成でも WVD のアーキテクチャはほぼ変わりありません。違いとしては、FSLogix を使用してもしなくても良い点が違いです。構成によってその要否も変わってくるため、後述します。

構成案 1

Personal 構成の特徴として、一人のユーザーは同じアプリケーショングループに1VMにしか割当することが出来ないという制約事項があります。
そのため、東日本と西日本それぞれに WVD を展開し、FSLogix を使ってユーザープロファイルのみ共有するというのがシンプルな構成です。

異なる WVD のため、クライアント上のホストプールのアイコンはそれぞれ別になり、使い分けることになります。

構成案 2

次に、Azure Site Recovery(以下、ASR)を使用する方法です。
WVD を展開後、Azure Portal より VM のメニューからディザスターリカバリーの設定を行うことで簡単に ASR は構成可能です。

構成時の注意点として、DR 元と DR 先の他、第三のリージョンにリカバリーコンテナを作成する必要があるため、予め用意しておいた方がいいです。
また、DR 先でも必ず AD、DNS に通信できることが必要です。

この構成はユーザープロファイルのみならず、VM 全体のデータが保護可能な点が最大の特徴です。また、フェールオーバーを行っても WVD の構成や設定には一切影響はなく、シームレスに DR 先の VM に接続することができます。
VM 全体が保護されるため、FSLogix を使用する意味はあまりないです。

以上、WVD で本格的に業務を行う際にぜひご検討ください。

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