Windows Virtual Desktop における FSLogix の基本的な設定

この記事は更新から24ヶ月以上経過しているため、最新の情報を別途確認することを推奨いたします。

追記:2021/3/26
FSLogixの保存先としてStorage AccountのBlobを採用することはできる限り避けてください。Blob Storageの処理性能がボトルネックとなり、FSLogixが正常に動作しない場合がございます。

FSLogix は Windows Virtual Desktop (以下、WVD)において標準的なユーザープロファイル管理の仕組みとなっており、従来の RDS における移動プロファイル方式の代替手段にもなっています。
FSLogix を使用することでユーザープロファイル管理の高いパフォーマンスとOffice 365 利用の最適化などいくつかのメリットがあります。

FSLogix のダウンロード

下記ページ内のリンクより FSLogix をダウンロードし、WVD に展開した Windows 10 にインストールします。
[Download and Install FSLogix]
https://docs.microsoft.com/en-us/fslogix/install-ht

本記事では設定内容にフォーカスするため、詳しいインストール方法は割愛します。上記 URL 内の説明に従っていただければ何も難しくないです。

基本設定

運用環境で FSLogix の設定変更を行うには、ドメインのグループポリシーで管理することになります。
管理テンプレートを展開すると以下のパスで設定変更が可能となります。

[コンピューターの構成] > [ポリシー] > [管理テンプレート] > [FSLogix]

以下のような階層で設定が用意されています。

FSLogix の有効化

まず、こちらの設定を Enabled に変更します。

[コンピューターの構成] > [ポリシー] > [管理テンプレート] > [FSLogix] > [Profile Containers] > Enabled

次に以下の設定でユーザープロファイルの保存先を指定します。

[コンピューターの構成] > [ポリシー] > [管理テンプレート] > [FSLogix] > [Profile Containers] > [Cloud Cache] > Cloud Cache Locations

Enabed とした上で、詳細設定はこちらを参考に入力してください。
[Tutorial: Configure Cloud Cache to redirect profile containers or office container to multiple Providers]
https://docs.microsoft.com/en-us/fslogix/configure-cloud-cache-tutorial

一部抜粋すると以下のルールで入力します。

  • ファイルサーバ等に保存する場合は「type=smb,connectionString=\\Location1\Folder1」の形式で入力
  • Azure の Blob に保存する場合は「 type=azure,connectionString=”接続情報” 」の形式で入力
  • コンマの周りにスペースは入れない
  • 複数保存先を指定する場合はセミコロン(;)で区切り、最大4箇所に保存可能

以上、2つの設定で FSLogix によるユーザープロファイル管理機能を最低限利用することは可能です。

その他、これらの設定も有効化すると Windows 10 内のディスクスペースの最適化が行われるため、オススメです。

[コンピューターの構成] > [ポリシー] > [管理テンプレート] > [FSLogix] > [Profile Containers] > Delete local profile when FSLogix Profile should apply

[コンピューターの構成] > [ポリシー] > [管理テンプレート] > [FSLogix] > [Profile Containers] > [Cloud Cache] > Clear local cache on logoff

冗長構成

さきほど記載したように Cloud Cache Locations に複数指定することで冗長構成が可能となります。

例えば、東日本リージョンに構築する場合、プライマリーの保存先を東日本に指定し、セカンダリーを西日本に指定するなどの構成となります。

仮に1つの保存先が消失したとしても、残りの保存領域から復元してくれます。
同様に後からこの設定を変更することで保存先を増やしたり、変更したりすることが容易に可能です。

パフォーマンス

WVD の構成として AD をベースとした構成が一般的かと思うため、ファイルサーバとBlobによる違いを確認しました。

その結果、体感的なパフォーマンスはこのようになりました。
ファイルサーバ ≒ Blob(SSD) > Blob(HDD)

なお、Azure AD DS を含む構成の場合は Azure Files や Azure NetApp Files など、よりパフォーマンスの高い方法があります。

コスト

一方、ランニングコストや運用コストはこのようになります。
ファイルサーバ > > > Blob(SSD) > Blob(HDD)

どうしても OS の管理などを行うコストは避けたいところです。
ファイルサーバではディスク容量にも気を配る必要があるでしょう。

総合判断としては Blob(SSD)が最も最適な保存先と言えるかもしれません。
みなさまも PoC で何が最適かご確認いただきたいところです。

容量

プロファイル領域の容量は何も設定しないと既定では 30 GB となっています。
こちらの設定で変更可能です。

[コンピューターの構成] > [ポリシー] > [管理テンプレート] > [FSLogix] > [Profile Containers] > Size in MBs

この設定は VHD の仮想サイズ(実際に Windows 10 から保存可能な領域)の指定となります。物理サイズ(VHD ファイル自体のファイルサイズ)は圧縮されており、既定の 30 GB で展開しても数百 MB しかありません。
物理サイズについては既定では動的に拡張される動きとなります。以下の設定でコントロール可能です。

[コンピューターの構成] > [ポリシー] > [管理テンプレート] > [FSLogix] > [Profile Containers] > Dynamic VHD(X) Allocation
※ デフォルトは Dynamic

既定で VHD の物理サイズは動的に拡張される一方、仮想サイズは初期設定によって決まるため、必要とされる十分な容量を確保しておくのが無難かもしれません。

万が一、拡張を余儀なくされる場合は diskpart コマンドによる VHD の拡張と Windows 10 内でのディスクの設定により拡張することが出来ました。かなりイレギュラーな対応なので対応方法は割愛します。

アプリケーション公開時の考慮事項

デスクトップ公開ではなく、Windows Server によるアプリケーション公開時などに検討すべき設定があります。
同一ユーザーで複数のセッションが想定されるような場合です。

[コンピューターの構成] > [ポリシー] > [管理テンプレート] > [FSLogix] > [Profile Containers] > Allow concurrent user sessions

以上、FSLogix における基本的な設定についてご紹介してみました。
弊社では WVD の構築や構築支援を行っております。お気軽にご相談ください。

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