Azure Resource Mamager (ARM) のメリット

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 2014年にPreview版が登場し,2015年12月に正式版をリリースした Azure Resource Manager デプロイモデル(以下 ARM )は,それまでの Service Management デプロイモデル(以下 クラシック )とは大きく異なります.

 

 Resource Manager デプロイ モデルとクラシック デプロイ モデルは、Azure ソリューションのデプロイと管理における 2 種類の異なる方法です。 異なる 2 種類の API セットを使用することで、デプロイしたリソースには重要な相違点が存在する可能性があります。 これらの 2 つのモデルに互換性はありません ~(中略)~ リソースのデプロイと管理を簡単にするために、すべての新しいリソースに Resource Manager を利用することが推奨されています。 可能であれば、Resource Manager を使用して既存のリソースを再度デプロイすることをお勧めします。

出典:Azure Resource Manager とクラシック デプロイ: デプロイ モデルとリソースの状態について

 

 当サイトでは以前に「クラシック(ASM)からリソースマネージャー(ARM)モデルへの移行パターン」という記事で ARM 移行の提案をしています. 今回は,クラシック確認方法クラシックでは使えない ARM の機能をご紹介します.

 

 

クラシック リソース確認方法

 2018年1月にクラシック ポータルが終了し,その日以降すべてのリソースは ARM ポータルで扱うこととなりました.クラシックポータルで作成した様々なサービス(リソース)は ARM ポータルで操作することとなり,そのことからサブスクリプション内にクラシックと ARM で同名のリソースが混在している場合があります.以上のような複雑な環境の管理は思わぬトラブルが起こる可能性があるので,ここではARMポータルでの クラシック リソースの確認方法を記します.

 

 確認方法は以下の通りです.

  1. Azure ポータルを開く( https://portal.azure.com/ )
  2. 画面上部の検索ボックスに[すべてのリソース]と入力&クリック
    若しくは,画面左サイドバーの[すべてのリソース]をクリック
  3. [すべてのリソース]が開かれ,リソースのレコード一覧が表示されます.
    参考画像の赤枠内のように,リソース名に(クラシック)の表記があればクラシックのリソース ということが確認できます.またオレンジ枠のように,クラシックと ARM では同種のリソースでもアイコンが異なることから,見分ける際のヒントになります.
    以上が確認方法となります.

クラシックでは使えない ARM の機能

 ここでは,クラシック リソースでは利用できない ARM の機能をご紹介します.
クラシックの終了時期等が公開されていないため 今後,下記同様の機能が追加される可能性はありますが,現在においては ARM のみの機能となっております.

 

  1. タグ
     ARM でデプロイしたすべてのリソースに対して,自由なメタ情報を追加することができるのが[タグ]機能になります.各タグには名前と値のペアで構成することができ,この機能を用いることでより簡単な管理を実現できます.

  2. シリアルコンソール
     VM に対して提供されているサービスで,シリアル接続を可能にしています.これは,ネットワークや OS 状態に関係なく接続することができます.Windows VM / Linux VM に対応しています. 
    ※シリアルコンソールを利用するには,ブート診断をオンにしている必要があります.

  3. 管理ディスク
     構成の変更( HDD / SSH )が簡単に行えることや,ディスクに対してスナップショットを作成することができる.作成したスナップショットは VHDファイルとしてダウンロードすることができる.オンプレミスのディスクを仮想化したようなもの.

  4. 自動シャットダウン
     24時間の中で,任意に指定したタイミングで VM をシャットダウンさせることができ,停止漏れを防げます.また,指定したメールアドレスにシャットダウン前メール通知をすることができ,シャットダウンのスキップと遅延を選択することができます.

以上,4つの機能と各メリットをまとめた表を載せておきます.

機能名 メリット
タグ サブスクリプション内のリソースの管理が自由にできるようになる
シリアルコンソール VM に対して RDP や SSH 接続以外の接続がシリアルコンソールを用いると可能となり,PowerShell や cmd で VM を操作することができる( Linux / Windows VM 対応)
管理ディスク

ストレージアカウントの管理が不要

SSH と HDD の切り替えがボタン一つで可能

スナップショット・イメージ機能の利用で VHD のコピーや VM を作成することができます

自動シャットダウン

VM の停止漏れを防ぐ

シャットダウン前に通知をメールに送ることができ,保存時間の確保につながる

 

まとめ

 いかがだったでしょうか.本記事では,クラシック リソースの確認方法と ARM の機能をお伝えさせていただきました.
 お使いの環境がクラシックモデルの場合,ARM に移行させることで管理の易化や生産性の向上に結び付くことが予測されます.ぜひこの機会に,ARM 移行を行いましょう.弊社に依頼していただきますと,移行作業と同時に環境整備も実施させていただきます.

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