Windows Virtual Desktop マルチモニターのサポートを無効にする

この記事は更新から24ヶ月以上経過しているため、最新の情報を別途確認することを推奨いたします。

追記(2019/12/17)RDPのオプションに誤りがあったため、該当箇所を修正しております。
 
今回はWindows Virtual Desktop(以下WVD)環境においてRDPプロパティをカスタマイズする方法を説明いたします。
画面拡張時にWVDのデスクトップに接続すると、既定では両画面が占有されますよね。
ドキュメントを確認しながら作業をしたいのにと悩んでいたのですが、どうやら設定をカスタマイズする方法があるようです。
ちなみに全画面表示以外のRDPプロパティを構成することができるので、各種リダイレクトの設定も可能です。
それでは、さっそく設定していきます。
 

その前に、そもそもRDPとは

みなさまご存知かとは思いますが、RDP(Remote Desktop Protocol)とはコンピューターの画面をネットワークを通じて画面転送するプロトコルのことです。
このRDPプロパティには様々なオプションが用意されています。
みなさまがよく利用するオプションには、クリップボードやプリンターのリダイレクトがあるのではないでしょうか。
これらのオプションを構成することで、ローカルにあるファイルをリモート接続先のコンピューターへコピーしたり、リモート接続先のコンピューターにある資料を手元のプリンターで印刷することが可能です。
 

WVDでRDPをカスタマイズする

それでは本題です。
次のPowerShellコマンドでRDPプロパティをカスタマイズすることができます。

Set-RdsHostPool -TenantName <tenant> -Name <hostPool> -CustomRdpProperty $properties 

TenantName, Nameプロパティにはご自身のWVDテナント名、ホストプール名を指定ください。
CustomRdpPropertyにはRDPのオプションを設定してます。オプションは次のページにて確認することができます。
 
設定例を以下に示します。
RDPオプション 説明
audiocapturemode:i:value  オーディオ入出力のリダイレクト 0:オーディオ リダイレクトが無効
1:オーディオ リダイレクトが有効
audiomode:i:value
 
ローカルまたはリモートコンピューターのオーディオ再生 0:ローカルで再生
1:リモートで再生
2:再生しない
redirectclipboard:i:value クリップボードのリダイレクト 0:クリップボードのリダイレクトが有効
1:クリップボードのリダイレクトが無効
redirectprinters:i:value プリンターのリダイレクト 0:プリンターのリダイレクトが無効
1:プリンターのリダイレクトが有効
drivestoredirect:s:value ドライブのリダイレクト なし:ドライブのリダイレクトが無効
*:すべてのドライブ及び後から接続されたドライブをリダイレクトする
DynamicDrives:後から接続されたドライブをリダイレクトする
ドライブラベル:指定したラベルのドライブをリダイレクトする
use multimon:i:value マルチモニターのサポートを構成する 0:マルチモニターのサポートを無効にする
1:マルチモニターのサポートを有効にする
 
実際にWVDの両画面表示を無効にするには、以下のコマンドを実行します。
Set-RdsHostPool -TenantName <tenant> -Name <hostPool> -CustomRdpProperty "use multimon:i:0"

 

おわりに

実運用の場面ではGPOを適用する形になるかと思いますが、パブリックプレビュー中のWVDのためにADに設定変更を加えるのはハードルが高いかと思います。
ホストプールに設定を加えるだけで、RDPのプロパティーをカスタマイズすることができるので、是非活用いただければと思います。
 
弊社では、Windows Virtual Desktop導入の支援を行っていますので、お困りの際にはお気軽にご相談ください。
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